JTBとNICEの連携による新たな地域活性化の取り組み
株式会社JTBが提供する旅行記録アプリ「notabi(のたび)」が、NPO法人NICE(日本国際ワークキャンプセンター)と連携し、ボランティア活動体験の記録と共有を通じて地域活性化の新たなモデルを構築することに舵を切りました。旅行者や地域住民にボランティア参加者の視点から地域の魅力を伝えるこの取り組みは、持続可能な社会づくりにも貢献することを目指しています。
地域の魅力を再発見する背景
日本の地方部では、少子高齢化が進行し、地域活性化が求められる状況にあります。しかし、地域住民にとってその土地の魅力はあまりにも身近すぎて、意外な発見をすることが難しいことがしばしばあります。そのため、外部から訪れた人々の新鮮な視点が必要とされています。NICEは1990年に設立以来、国内外でボランティア活動に取り組み、地域の隠された魅力を発見する努力を続けてきました。しかし、参加者が見つけた魅力や感動を十分に記録し、共有することができていないのが課題でした。
具体的な取り組みの概要
新たな取り組みでは、NICEが実施するボランティア活動の体験をJTBの「notabi」アプリ上で記録・共有します。ボランティア参加者は、アプリを通じてリアルタイムで体験を記録し、写真やエピソードを共有することで地域の魅力を視覚的に伝えることが可能になります。これにより、参加者の記憶の中に留まっていた地域情報が可視化され、旅好きなユーザーに広がります。
JTBの意義ある取り組み
JTBとしては、これまでの経験や知見を活かし、「notabi」に集まった情報を元に旅行商品を開発したり、地域のプロモーションに役立てたりする仕組みを構築します。ボランティア活動を通じて得られた地域の魅力は、アプリ内でマップやおすすめ情報として表示され、最新の情報を求める旅行者を引き寄せます。この好循環により、地域活性化が促進されることを期待しています。また、国際的な相互理解を深め、地域とボランティア参加者の持続的な関係を築くための環境整備にも努めます。
国際ボランティア大賞2025への参加
この取り組みの一環として、NICEが主催する「国際ボランティア大賞2025」への協賛も発表されました。このイベントは、ボランティア活動の意義を広める場として注目されています。ボランティア参加者が自身の経験を共有し、全員による投票で最優秀賞が選ばれるこの大会において、2025年度は新たに「notabi部門」が設けられ、参加者がアプリを活用して地域の魅力を発表する機会が提供されます。
大会は東日本から南日本までの4つの地域で開催され、最終的に東京で決勝大会が行われます。このように、ボランティア活動と旅行の相乗効果により、地域に新たな魅力をもたらし、地域の活性化に貢献していく所存です。
まとめ
JTBとNICEの連携によるこの取り組みは、旅行とボランティアという二つの要素を通じ、地域の持つ本来の魅力を引き出し、持続可能な社会の実現を目指します。「notabi」を通じてボランティア活動に参加し、地域を再発見する新しい旅のスタイルが今、始まろうとしています。これからの取り組みにご期待ください!