クレジットカードの不正利用が急増中
近年、クレジットカードに関する不正利用が顕著な増加を見せています。特に、20代の消費者層において補償が受けられないケースが多く、問題の深刻度が浮き彫りになっています。今回は、かっこ株式会社が実施した調査結果を基に、不正利用の現状とその対策について詳しく見ていきます。
調査概要
本調査は、全国でネットショッピングを利用している20歳以上の男女400人を対象に、2025年4月に実施されました。調査の目的は、クレジットカードの不正利用に関する消費者の実態を把握することにあります。
不正利用の対象商品
調査によれば、クレジットカードの不正利用で特に多く狙われる商品として、「家電・電子機器・パソコン」が22.5%、「食品・飲料・酒類」が16.8%という結果が出ています。この結果からは、高額商品とともに、最近では特定の食品も不正利用のターゲットになりやすくなっていることが分かります。
発生時期
不正利用の発生時期は、夏季(7月~9月)に集中している傾向があります。これは、多くの消費者が夏休みの旅行やレジャーに消費活動を集中的に行うためであり、不正者がこのタイミングを狙っている可能性が考えられます。
被害額
被害額に関しては、1,000円から3万円未満の損失が全体の42.8%を占めており、比較的小規模な被害が多いことが分かっています。このことは、少額であっても多数の人々が被害に遭っていることを示唆しています。思わぬ大きな損失につながるリスクを軽視してはいけません。
補償を受けられないケース
驚くべきことに、調査結果では全体の13.8%、特に20代では30%が補償されないケースが報告されています。若者が日常的にキャッシュレス決済を利用する一方で、利用明細の確認が曖昧になりやすいことが影響していると考えられます。
不正利用対策
対策として最も実施されているのは「利用明細のチェック」で、61%が実施しています。しかし、EMV3-Dセキュアの登録状況はまだ28%に留まり、登録率向上が今後の課題です。特に中高年層の登録が少ないため、消費者への啓発が急務とされています。
まとめ
2024年のクレジットカード不正利用による被害額は過去最高の555億円に達するとされ、その影響は私たちの生活に直結しています。特に若年層が被害に遭いやすいこの状況を受け、消費者自身が日常的に不正利用を防ぐための意識を持つことが何より重要です。Caccoによる調査結果をもとに、オンライン取引の安全性を高めるための活動が期待されます。今後も、魅力的なネットショッピング環境を維持しつつ、不正行為に立ち向かうための情報収集と対策が不可欠です。