WorkdayとMicrosoftの革新がもたらすAIエージェント体験の変化
2025年9月16日、Workday, Inc.はMicrosoftとの新たなパートナーシップを発表しました。この提携により、エンタープライズ向けのAIエージェントがより安全かつ効率的に管理される環境が提供されることになります。今やAIエージェントが企業の業務において重要な役割を担う時代が到来していますが、複数のシステム間を横断してそれらを管理することは一つの大きな課題です。
パートナーシップの概要
このパートナーシップにより、企業は Workdayの「Agent System of Record (ASOR)」を介して、Microsoftの「Entra Agent ID」を利用してAIエージェントを簡単に管理できるようになります。具体的には、Microsoftの「Azure AI Foundry」や「Copilot Studio」を用いて開発したAIエージェントを、Workdayのプラットフォーム内で容易に登録し、管理することが可能になります。この統合によって、AIエージェントは検証されたIDを持ち、ビジネスの文脈に即した運用が可能となります。
ゲリー・カズマイヤ氏のコメント
WorkdayのProduct & Technologyのプレジデント、ゲリー・カズマイヤ氏は、「AIエージェントが私たちの業務に欠かせない存在になるにつれて、複数のシステムでそれらを管理・保護することがますます重要になる」と述べました。さらに、彼はWorkdayが目指すのは、選択の自由をもって組織がAIを活用できるオープンなエコシステムの構築であると強調しました。
AIエージェントの利用環境の整備
AIエージェントが業務に広がる中で、そのアクセス権限や役割、業務成績の追跡は企業にとって極めて重要です。AIエージェントの自律性の向上に伴い、企業はそのアイデンティティや権限を適切に管理し、監視体制を構築する必要があります。これを実現するためには、すべてを一元管理できるシステムが不可欠です。
チャールズ・ラマンナ氏の意義
また、MicrosoftのBusiness and Industry Copilotの代表、チャールズ・ラマンナ氏は、このパートナーシップが企業にとってAI導入の信頼性を実現する画期的な取り組みであると述べています。Azure AI FoundryやCopilot Studioで開発されたエージェントをWorkday ASORに登録することで、企業は自社のAIエコシステムを完全に可視化できるようになります。
AIエージェント統合の利点
この統合によって組織は、以下のことを実現できます。
- - シームレスなエージェント管理: Microsoft Azure AI FoundryおよびCopilot Studioを通じて構築したエージェントをWorkday ASORに簡単に登録し、全社で利用可能にすることができます。
- - ROI測定と分析: 経営層はWorkday ASOR内の分析機能を駆使して、AIエージェントの利用状況や結果を把握し、投資の効果を評価できます。
- - 人間とエージェントの相互運用: 同じプラットフォーム上で動作するAIエージェント間での相互作用が進み、一貫性のある業務運営が実現します。
- - 強固なガバナンスの確保: Microsoftの技術を利用することで、すべてのエージェントが適切に管理され、安全性が確保されます。
Workdayの役割
Workdayは、人事や財務の分野でAIを駆使した統合プラットフォームを提供しています。11,000社以上の企業がこのプラットフォームを導入しており、Fortune 500企業の65%以上がその信頼を寄せています。AIを中核とし、人事と財務の統合を実現することで、迅速な適応と信頼性、洞察力を提供します。この新たな連携がもたらす未来には、業務の効率化と革新が期待されています。企業にとってこの機会を逃す手はありません。
このように、WorkdayとMicrosoftの新たなパートナーシップは、AIエージェントの導入に寄与し、企業が効果的にその活用を進めるための大きな一歩となりました。今後の展開が楽しみです。