日本料理の発展を支える加藤敏之料理長
京王プラザホテルの和食調理統括料理長である加藤敏之氏が、先日黄綬褒章を受章しました。この褒章は、日本の料理文化や飲食業界に多大な貢献をした者に与えられる栄誉であり、加藤氏の受章は和食調理の分野で初の快挙です。
1980年に京王プラザホテルに入社し、日本料理の世界に足を踏み入れた加藤氏は、以来常に高い探究心を持って業務に取り組んできました。伝統と革新を融合させた和食を提供することにこだわりを持ち、特に安心・安全な食材を追求し続け己の技術を磨き上げた結果が、今回の受章につながりました。
和食料理人としての歩み
加藤氏は、入社直後から日本料理の店舗で経験を積み始め、1989年にはホテル・インターコンチネンタル・ソウルの和食堂「海山(みやま)」へ派遣されました。その後、帰国してからも新興和食料理店「かがり」など、複数の和食店舗で料理長を務めました。特に彼が京王プラザホテルの和食部門を統括するようになってからは、和食文化の発展に寄与するため、数多くのプロジェクトや後輩の育成に力を入れてきました。
また、日本各地から厳選した新鮮な食材を使用するために、生産者や漁業関係者との関係構築にも尽力したことは、加藤氏の大きな成果の一つです。これらの努力が実を結び、2018年には関東運輸局長表彰、2021年には国土交通大臣表彰を受けるまでに至りました。
黄綬褒章受章の喜び
黄綬褒章受章を受け、加藤氏は「この栄誉は、私自身だけでなく、支えてくれた方々への感謝の証です。これからも日本の食文化を広めるため、情熱を持って取り組んでいきたい」と語ります。受章の背景には、常にお客様の笑顔を考え、心を込めた料理を提供し続けてきたことがあるのです。
45年にわたるキャリアの中で、海外の店舗や日本酒バーでの経験を通じて、加藤氏は日本料理の魅力を国内外に広めてきました。これからも「笑門来福」をモットーに、後輩の育成や日本食文化の発展に寄与し続けると語る彼の姿勢には強い信念が感じられます。
加藤氏のプロフィール
- - 1980年: 京王プラザホテル入社
- - 2002年: 日本酒バー「天乃川」の料理長に就任
- - 2005年: 新和食「かがり」の料理長に就任
- - 2018年: 関東運輸局長表彰を受賞
- - 2021年: 国土交通大臣表彰を受賞
- - 2025年: 黄綬褒章を受章
加藤料理長の今後の更なる活躍に期待が高まっています。