京セラコミュニケーションシステムの新たな取り組み
京都の京セラコミュニケーションシステム株式会社(KCCS)が、社員のキャリア支援を強化するために「レンタル移籍」と「side project」という新しいプログラムを導入しました。この2つのプログラムは、社員がベンチャー企業での実務経験を積む機会を提供するもので、今後の働き方に大きな影響を与えることが期待されています。
「レンタル移籍」と「side project」の概要
KCCSでは、元の職務を持ちながらも、一定期間フルタイムで別の企業で働ける「レンタル移籍」を2025年に導入します。具体的には、2025年4月から1名、6月からもう1名が、ベンチャー企業での業務に参加します。一方、「side project」は、社員が業務の20%を使ってベンチャー企業でのプロジェクトに従事するものです。このプログラムは、2025年5月から7月を予定しています。
現在、KCCSは「社外インターン」という形でこれらのプログラムを通じて、社員が外部での経験を積む機会を設けています。これにより、社員は新しい視点やスキルを獲得し、社内での活動にも好影響をもたらします。
社外インターン制度の発展
KCCSでは2021年から「社内インターン制度」を導入し、自律したキャリア形成を促進してきました。しかし、従来の取り組みだけでは限界があるとの認識から、より実践的な経験を追求するために、今回の「レンタル移籍」と「side project」の導入が決まりました。
人事統括部の大田千夏さんは、「社内では得ることのできない経験を積むことができるプログラムです。これにより個人の成長を促進し、組織全体の活性化につなげたい」と話しています。
具体的な参加者とプロジェクト
レンタル移籍
盛実 遥さん
- 移籍先:株式会社Godot(兵庫県神戸市)
行動科学とAIを融合したスタートアップで、広報業務や採用活動を担当します。
林 祐太さん
- 移籍先:株式会社データグリッド(京都府京都市)
生成AIを用いたソリューション開発に取り組みます。
side project
大塚 敦子さん
- 受入先:アイティップス株式会社(愛知県名古屋市)
建設現場と外国の職人を繋ぐプラットフォームのプロジェクトに参加します。
高橋 優香さん
- 受入先:株式会社チャイルドサポート(東京都中央区)
離婚ADRと養育費保証に関するプロジェクトに取り組みます。
このように、KCCSは社員が幅広い経験を得られるようなプログラムを進めています。これらのプログラムの導入により、参加者は新たなスキルを身に付け、それぞれの組織での価値を高めることが期待されています。
組織文化の変革とイノベーションの促進
KCCSは大企業だけでなく、その子会社でもこのプログラムを活用しています。過去にはオージス総研や関西電力送配電などがこの制度を導入しています。今後もKCCSは「レンタル移籍」や「side project」を通じて、社員が積極的に新しい挑戦をし、個々の成長を促すことに力を注ぎ続けることでしょう。
最後に、ローンディールが主催する関連セミナーが、2025年5月28日から6月11日にかけて開催されます。これは、実際の経験談を基にした導入事例の紹介や、組織変革に向けたヒントを得られる貴重な機会です。興味がある方はぜひ参加してみてください。