「ろうナビゲーター養成プログラム」開講のお知らせ
東京都と公益財団法人東京都歴史文化財団、アーツカウンシル東京が主催する「ろうナビゲーター養成プログラム」が、2025年度に始まります。このプログラムは、日本の文化施設におけるろう者によるナビゲーターの必要性に基づいており、これからの芸術文化界で求められる新たな役割を育成することを目的としています。
なぜナビゲーターが必要なのか?
現在、日本国内でろう者によるナビゲーターの事例は非常に限られています。また、手話を基盤にした鑑賞体験の場もまだ十分に整っていないのが現状です。これにより、ろう者が自らの感覚や視点を活かし、作品について語り合い、他者と共有できる機会が不足しています。このような環境を作ることが、今後の芸術や文化にとって非常に重要だと考えられています。
プログラム詳細
この養成プログラムでは、アート・コミュニケーション研究センター(ACC)と協力し、対話型鑑賞を通じた教育を展開します。初回は2025年の10月に開催予定で、全3回(各2日間)の講座が用意されており、対話型鑑賞の手法を取り入れた豊かなコミュニケーションの場を提供します。
開催日程
- - 第1回: 2025年10月4日(土)・5日(日)
- - 第2回: 2025年12月6日(土)・7日(日)
- - 第3回: 2026年1月17日(土)・18日(日)
参加資格
この講座は、芸術文化分野でろうガイドに興味があるろう者を対象としています(年齢・経験不問)。全6日間の講座に参加可能な方が望ましいです。また、参加は対面のみとし、受講料は無料となっています。定員は20名です。
講座の内容
講座では、対話型鑑賞の基本や、それを実施するために必要な技術を学びます。対話型鑑賞は、1980年代にニューヨーク近代美術館で始まった教育プログラムで、観察と思考を対話によって深める手法です。この方法を通じて、「みる力(ビジュアル・リテラシー)」や「問いを立てる力」を育むことが期待されます。
講師紹介
講師は、アート・コミュニケーション研究センター所長で、京都芸術大学の教授である伊達隆洋氏です。人間科学・臨床心理学を専門としており、対話型鑑賞の教育や研修に長年携わってきました。
申し込み方法
参加希望者は、2025年8月28日から9月26日の期間内に、Peatixを通じて申し込みが可能です。申し込み時には、手話通訳が必要な場合やその他相談事項があれば、フォームに記入することができます。
仲間とともに学ぼう
このプログラムを通じて、ろう者がアートを介して深いコミュニケーションを楽しみ、作品を新しい視点で体験できる環境を提供します。自らの感覚を活かし、誰もが参加できる芸術文化の未来を共に築いていきましょう。
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