災害から生まれた企業『次の灯』の挑戦
2018年7月2日、岡山で設立された「株式会社アイテムワン」は、巨額の損失を乗り越えて成長してきました。その成り立ちは、悪夢のような事件、すなわち西日本豪雨から始まります。創業からわずか4日後、会社は自然災害により機能不全に陥りました。
泥に埋もれた現場を前に、社員たちは「地域社会に恩返ししなければ」と感じ、1ヶ月以上にわたってボランティア活動を続けました。この経験が組織の根幹を成す価値観へと進化し、「人や地域と共に立ち上がる」という企業文化の礎となったのです。
成長と葛藤の2年目からの道のり
創業から2年目に入ると、売上は著しい成長を見せました。新たな拠点の設立や事業の多様化に成功し、5年目には年商が9億円を超えました。しかし、その急成長には孤独や葛藤も伴いました。「会社を続ける意味は何か」という問いに追われ、経営の難しさを実感する日々が続きました。
その後、再構築に向けた取り組みが実を結び、「働きがいのある会社」ランキングで日本版トップ100に選出されるなどの評価を得ました。これによって、企業のミッションやビジョンにも新たな光が差し込み、「人と環境の未来に責任を持つ企業」としての方向性が明確になりました。
ステージの移行と新たな社名『次の灯』へ
2025年、会社は新たなステージを迎え、第8期のスタートとともに『次の灯』という新しい社名を掲げました。この名前には、次世代を見据えた企業としての決意が込められています。同時に、立て続けに受賞した数々の栄冠は偶然ではなく、まさに創業以来貫いてきた価値観と挑戦の結果であるといえるでしょう。
受賞した内容には、「注目の西日本ベンチャー100」や「中国地域ニュービジネス大賞」があり、これらの称号は循環型ビジネスや社会貢献への取り組みを基にしています。特に注目されるのは、廃棄物を扱うビジネスモデルだけでなく、環境や社会に対して責任を持つ企業としての役割を果たす姿勢です。
理念の実現に向けた多面的な展開
「次の灯」の成功は、単一の事業に依存するものではなく、環境保護や持続可能性を考慮した多様なビジネスモデルの展開に裏打ちされています。再資源化、製造、物流、人材、データ活用、そして最新技術の導入を融合させ、持続可能なビジネスを模索しています。
特に、AIを活用したデータドリブン経営は、ルーチン業務の効率化と同時に利益の最大化を目指します。また、若手チームによる実行力や多国籍な連携も特徴です。これによりアジア市場への進出も視野に入れ、世界的な成長を目指すグローバル視座を持つ企業へと成長しています。
未来への航跡と挑戦の精神
私たち「次の灯」は、地域社会への貢献を通じて、社内の風土を育みながら、社員と地域の未来を照らすための挑戦を続けます。元の社名である「アイテムワン」としての経験が、今日の成長の基盤になっています。
そして、私たちの冒険は続きます。新しい言葉に乗せた目標は、只のスタートポイントに過ぎません。岡山から全国、さらにはアジアへと広がる未来。その手は、問いを持ち続け、価値を生む力で未来を変えるための新しい Light を灯し続けるのです。