最近、物流業界においてはデジタルトランスフォーメーション(DX)が進む中、鍵となるのは効率的な管理手法です。この流れに乗り、物流テクノロジーを手がけるGROUND株式会社は、花王株式会社のロジスティクスセンターに画期的なシステム『GWES(ジーダブリューイーエス)』を導入しました。
GROUNDとGWESの革新
地元・東京都千代田区に本社を構えるGROUNDは、1996年からの長いキャリアを持つ宮田啓友CEOの元、AIやロボット技術を駆使した物流ソリューションの開発に力を注いでいます。GWESはその技術を活用し、作業の進捗や作業量をリアルタイムで把握し、可視化することができます。これにより、現場での意思決定を迅速に行い、業務全体の効率化を図ることが可能です。
導入の背景と課題解決
花王の運営する全44拠点のロジスティクスセンターは、経営の効率性を追求する中でいくつかの重大な課題に直面していました。具体的には、管理の属人化、業務の煩雑さ、データの断片化です。これらの課題は、効率良く物流を回す上での大きな障害となっていました。そこでGROUNDは、これらの問題を解決するためにGWESを導入することを決定しました。
GWES導入の効果
GWESの導入により、花王は業務進捗管理機能『Progress Analyzer(PA)』と作業量分析機能『Workload Analyzer(WA)』を全44拠点のロジスティクスセンターに標準として取り入れることとなりました。八王子LCで2024年6月に稼働を開始する予定で、2025年末までに全国展開を果たす計画です。このシステムが稼働することで、入荷から出荷までの全ての工程が視覚化され、作業の遅延やその予想も即座に把握することが可能になります。
リアルタイムでの進捗確認ができるようになったことで、現場管理者は突発的な事象にも迅速に対応でき、指示を出せるようになりました。また、過去のデータに基づいて当日の業務終了時間や今後の作業量を予測できるため、労働時間の削減や人件費の低減にもつながっています。これらの効果は、運営の効率化や管理業務の標準化に寄与し、従業員の負担を軽減します。
未来への展望
GROUNDは、GWESの機能をさらに拡張し、花王が持続可能なサプライチェーンを構築できるよう支援を続けます。花王では2024年中に家庭品ロジスティクスセンター全26拠点での導入を完了しており、その次に化粧品ロジスティクスセンターや共同配送センターへもGWESを展開し、2025年末には全44拠点での稼働を実現する予定です。
GROUNDと今後の使命
宮田社長は、このプロジェクトを通じて、GROUNDの物流DX推進が花王に大きな価値をもたらすことに自信を持ち、今後とも連携を強化していく意向を示しています。常に進化する物流業界において、最も効果的なソリューションを提供し続けることが、GROUNDの使命でありビジョンです。花王との協力を通じて、これからも革新を促進し、業界全体にインパクトを与える存在であり続けることでしょう。
GROUNDのさらなる挑戦
GROUNDは今後も、日本国内外で様々な企業との連携を深め、より良いサービスの提供を目指していくとともに、AI技術を駆使した最先端の物流ソリューションの開発に尽力し、持続可能な未来の物流を形成していく姿勢を崩しません。これからの展開に注目が集まります。