ファンと選手をつなぐ新しい応援文化の誕生
株式会社エル・ティー・エス(LTS)は、静岡県のSHIP(SHIZUOKA INNOVATION PLATFORM)の協力の下、スポーツとテクノロジーを掛け合わせた革新的な取り組み「応援タオル実証実験」の第二弾を成功裏に実施しました。これは、昨シーズンの第一弾と比較して約5倍の規模で、約100人のファンがその熱意を選手に届ける試みです。
実証実験の概要
実験は2025年3月2日に、ヤマハスタジアムで行われたNTTジャパンラグビー リーグワン DIVISION 1の試合(三重ホンダヒート戦)にて行われました。この日は、LTS presents よつばマッチデーとしても開催され、観客が一体となって選手を応援する新しい形を体験する特別な日となりました。
応援を可視化する技術
この実験の特徴は、ファンが特別に開発されたタオルを振ることで、その動きが「糸のセンサー」によりスタジアムのモニターに映し出される仕組みです。これによって、観客の熱意が可視化され、モニター上で応援ゲージが増加していく様子が見ることができました。ファン一人ひとりの動きが集まることで、会場全体が一つの応援としてひとつに繋がり、選手にそのエネルギーが直接届けられるのです。
このタオルは関西大学の田實佳郎教授が開発したもので、株式会社nu.(ヌウ)とのコラボレーションにより、生まれた革新的な応援可視化システムが実装されています。タオルの動きはモニター演出に反映され、応援の一体感を視覚的に楽しむことができました。
日本に新しい応援文化を根付かせる
近年、日本のスポーツ文化において、応援スタイルが控えめであるとの指摘もありますが、LTSはこの実証実験を通じて、応援の力を再評価し、盛り上げるための新しい文化を築いていくことを目指しています。今後は、スポーツに限らず、音楽やアートへの応援にもこの技術を活用し、さらに広がりを見せる可能性を秘めています。
また、応援の力を音や映像に変換する新たな表現方法についても研究されており、ファンが自らの身体で表現した熱量が、選手やアーティストにダイレクトに届く仕組みが実現する日も近いかもしれません。
今後の展望
LTSは、今後もSHIPを通じてこの技術の実用化に向けた支援を続けていく方針です。日本のスポーツ界やエンターテイメントに新たな価値を提供するため、テクノロジーを駆使した革新的な取り組みを進めていきます。この実験を契機に、新しい応援文化が日本中に広がり、多くのファンと選手がより深く結びつく未来が訪れることを期待しています。
まとめ
LTSの挑戦は、単なる実験を超えて日本のスポーツ文化そのものを変革する力を秘めています。応援する楽しさと選手との距離を縮めるこの技術が、これからどんな形で進化していくのか、期待が高まります。応援タオルを振ることで感じられる熱量が、スタジアム全体を一つにする力となり、未来の応援スタイルを切り開いていくことでしょう。