ソニー銀行の次世代デジタルバンキングシステムが始動
2025年5月6日、ソニー銀行株式会社(代表取締役社長:南 啓二)は、富士通株式会社との協力により新しい勘定系システムの稼働を開始しました。このシステムは、アマゾン ウェブ サービス(AWS)のクラウドを利用したデジタルバンキングの進化形です。
新システムの背景
金融業界はテクノロジーの進化によって急速に変化しており、顧客のニーズも多様化しています。ソニー銀行は、これに応えるために、より便利で付加価値の高いサービスを提供する必要があります。これまでの複雑なシステム環境を見直し、効率的で柔軟性のあるプラットフォームに生まれ変わることが求められました。
新勘定系システム「Fujitsu Core Banking xBank」は、ソニー銀行のファーストユーザーとして富士通とともに開発されました。このシステムでは、商品やサービスをマイクロサービス化し、AWSのクラウド機能を最大限に活用しています。これにより、迅速な商品提供と柔軟な改良が可能になりました。
クラウド技術の活用
新システムの構築により、ソニー銀行は銀行サービスをAWSのクラウド上で運営します。特に、アジアパシフィック(東京)リージョンおよび(大阪)リージョンの両方を活用することで、高いレジリエンシーを確保しています。これは、東京リージョンが災害時にダウンした場合でも、迅速な復旧が可能な環境を実現しています。
さらに、環境への配慮も大切にしており、CO2排出量を2012年と比較して約90%削減しています。これは、AWSの効率的なインフラと再生可能エネルギーへの取り組みがもたらした成果です。
新商品の提供のスピード
新しいシステムは、商品開発にかかる時間を短縮し、企業が求める商品やサービスのスピーディな導入を実現します。従来は時間がかかっていた新商品開発が、マイクロサービス化されたことで大幅に効率化され、柔軟な外部連携や新技術の導入も容易になりました。
この新しいデジタルバンキングシステムにより、顧客にとってより使いやすい金融サービスが提供され、銀行の成長を支える基盤が整いました。
代表者たちのコメント
南社長は「次世代デジタルバンキングシステムの移行は、ソニー銀行の今後の成長における重要なステップです」と述べ、富士通との連携の重要性を強調しました。
富士通の八木常務は「新システムの運用は、単なるクラウド移行ではなく、真の変革です。これがソニー銀行のビジネスアジリティ向上に寄与することを確信しています」と語りました。
AWSの白幡社長も「この新システムの稼働は、今後の金融業界におけるクラウド移行の良い事例となるでしょう」と期待を寄せています。
最先端の技術と新商品の提供が加速する中で、ソニー銀行は今後も顧客の期待を超えるサービスを提供し続けることでしょう。