展示タイトル:Tempusgraph_拡張する写真の地平
東京都千代田区に位置する東條會館写真研究所では、2025年7月11日から9月15日まで、写真家外山リョウスケの特別展「Tempusgraph_拡張する写真の地平」が行われます。この展覧会は、写真が生まれる以前から存在する光と時間の関係を再考する機会を提供しています。
「Tempusgraph」とは
外山リョウスケは、AIが視覚表現に影響を与えるこの時代において、古代からの「光の現象」に注目しています。彼は独自の技法「Tempusgraph」(時間を描く)を開発し、時間と光の関係を深く探求しています。この展示では、過去から未来へと広がる「写真」という表現の可能性を見直します。
体験型のインスタレーション
展示の中では、観客が実際にカメラオブスキュラの中に入って、時間の流れを感じる体験が用意されています。この体験を通じて、光の進行方向と時間軸がどう交わるのか、来場者は視覚的に体感することができます。例えば、フィルム面を90度回転させることで像の中に見える時間の変化を観察でき、これがどのように現実と結び付くのかを楽しむことができるのです。
過去の光学への旅
本展は、アリストテレスと墨子の光学的観察を再現したコーナーもあり、この部屋では哲学者たちが光と像について発見したことの重要性を体感できます。これらの観察は、技術の進化に伴う人類の知の成長を象徴し、光が持つ可能性を再認識させてくれます。
展示会場では、さまざまなインスタレーションを通じて、今まで忘れ去られた光学技術の魅力に触れることができるでしょう。また、同時開催中のGalerie GEEK/ARTでの「Tempusgraph_二十四節氣:Colors of Time」展との連携によって、より深い体験が得られます。
特別イベントの開催
展示期間中には、外山リョウスケが直接参加するワークショップも予定されています。暗室での体験を通じて、Tempusgraphの製作方法について学びながら、自らの手で像を現像することができる貴重なチャンスです。また、光と宇宙をテーマにしたレンズのワークショップも行われ、普段は体験できない特殊な視覚の探求を楽しむことができます。
訪れる価値のある会場
東條會館写真研究所は、100年以上の歴史を持ち、今でも手作業による写真製作を続けています。デジタル技術の進化の中で、昔の技術とその魅力を大切にし続けているのです。
入場は無料で、展示を通じて現代の視覚芸術がどのようにして形成されるのかを再考する機会を得られますので、ぜひ足を運んでみてください。
展示会の概要
- - 会期:2025年7月11日(金)〜9月15日(月祝)
- - 開館時間:金・土・日・祝 13:00~19:00
- - 場所:東條會館写真研究所(東京都千代田区麹町1-6-12)
- - 入場料:無料
- - ウェブサイト:東條會館写真研究所
光の不思議を再発見する旅に、ぜひご参加ください。