岡山大学が展開するロジカルシンキングワークショップの全貌と影響

2025年6月11日、岡山大学津島キャンパスの共創イノベーションラボ（KIBINOVE）にて、ロジカルシンキング・ワークショップが開催されました。本イベントは社会人や学生を対象に、約30名が参加しました。

このワークショップは、内閣府の支援を受けた「地域中核大学イノベーション創出環境強化事業」の一環であり、参加者たちがDX（デジタルトランスフォーメーション）の時代に欠かせない「考える力」と「伝える力」を養うことを目的としています。主催はCorvus Securitas Inc.で、共同開催にはDXサンライズおかやまとおかやまデジタルイノベーション創出プラットフォーム（OI-Start）が名を連ねています。

アイスブレイクから始まったプログラム

ワークショップは、カードゲーム「ワードウルフ」を用いたアイスブレイクからスタート。参加者同士が緊張をほぐし、リラックスした雰囲気の中で自然な対話が生まれました。このゲームでは、観察力や論理的思考が必要とされ、最初からワークショップのテーマに寄与する内容でした。

続いて、Corvus Securitas Inc.の佐藤陵一さんが講義を行いました。彼の講義は、日常生活での思考の癖に焦点を当て、「どうして物事の優先順位を見失うのか」「なぜ感覚的な判断をしてしまうのか」といった問いに対するロジカルシンキングの有用性を説明しました。特に、情報の整理と適切な伝え方、根拠を深堀することが論理的な思考において大切であることを強調していました。

さらに、DXの領域においてもロジカルシンキングの必要性が増していると述べ、ノーコード開発やAIとの協働によるペアプログラミングの重要性にも言及しました。

実践的なグループワーク

後半のセッションでは、2人組になり、与えられたテーマについて短文を作成し、パートナーにそれをわかりやすく伝える練習が行われました。このプロセスでは単に話すだけでなく、どのように伝えるかを意識することが求められました。

その後、5W1Hやマインドマップを用いて「なぜショート動画を見続けるのか？」というテーマについて分析し、各グループの発表を通じて情報を可視化・構造化する重要性を学びました。

参加者の反響

ワークショップ終了後、参加者たちは「話し方に自信が持てた」「他の人の視点から多くを学べた」「論理的に考える楽しさを実感できた」といった感想を寄せました。参加者同士の意見交換は、ただのやり取りにとどまらず、「考える → 伝える → さらに考える」という思考のサイクルを体験する機会となりました。

このように、岡山大学ではKIBINOVEを拠点として、学生の思考力や実践力を高めるための様々な教育プログラムが今後も展開される予定です。地域に根ざした特色ある研究大学として、岡山大学が提供する教育機会に期待が寄せられています。