エフピコグラビアが挑む省エネルギーの革新
岡山県浅口市に位置するエフピコグラビア株式会社は、2018年より稼働を開始した油性グラビア印刷工場が注目されています。その理由は、先進的な省エネルギー技術の導入により、驚異的なエネルギー消費削減を実現しているからです。具体的には、燃料消費原単位が約90%、電力と燃料を併せた消費原単位も約40%の削減を継続しています。
エフピコグラビアの設立背景
エフピコグラビアは、2017年に株式会社エフピコと有限会社川本化学が合弁で設立した企業です。主にエフピコグループが製造する簡易食品容器のグラビア印刷フィルムの生産を担っています。設立当初からエフピコグループの環境方針に基づき、環境への配慮を重視した工場運営がされています。
環境負荷を抑えた印刷工場の取り組み
エフピコグラビアの工場では、エネルギーの無駄をなくすための高度なシステムを導入しています。特に、空調エネルギーを無駄なく利用する仕組みや、印刷室内の乾燥設備から発生する揮発性有機化合物(VOC)を燃焼処理し、その熱を有効活用するための設備が整っています。このような工夫によって、旧工場と比べて大幅にエネルギー消費を削減することに成功しています。
主要な施策
1.
蓄熱式排ガス処理装置(RTO)と廃熱ボイラの導入
- 排ガスの燃焼浄化時に発生する廃熱を再利用し、LPガスボイラを停止。これにより、LPGの使用量を大幅に削減し、コストにも配慮。
2.
全熱交換器の設置
- 工場内の空調エネルギーを60%以上削減することに貢献。外気との熱交換を行い、効率的に空調を行います。
3.
蒸気焚吸収式冷凍機の導入
- 廃熱ボイラからの蒸気を利用し、冷却負荷を軽減。これにより、夏季の電力使用量を削減し、運用コストの低減を実現しました。
今後の目指す省エネルギー
エフピコグラビアは、さらなる省エネルギー化に向けた取り組みも進めています。蒸気駆動のコンプレッサー導入やインキのハイソリッド化を進めることで、使用する溶剤量の削減に努めています。また、再生可能エネルギーとしての太陽光発電の導入も視野に入れ、持続可能なビジネスの構築を目指します。
エフピコグラビアのビジョン
エフピコグラビアは、印刷事業の融合によるシナジー効果を最大限に発揮し、高品質なカラー印刷フィルムの提供に努めています。持続可能な開発を考慮しながら、お客様に満足いただけるサービスを提供し続けることが会社の目標です。
会社概要
- - 所在地: 〒719-0231 岡山県浅口市鴨方町小坂西3000番地21
- - 代表者: 代表取締役社長 天野 靖
- - 設立: 2017年2月1日
お問い合わせや詳細は、
エフピコグラビア公式サイトをご覧ください。