研修効果を引き出すサポートがカギ?管理職調査の結果
ビジネスコーチグループ B-Connect株式会社が実施した調査によると、リーダー(管理職)向け研修を受けた108名のうち、実務にその学びを活かせているとして「十分に行動に移せている」と回答したのはわずか21.3%でした。
調査結果の概要
調査では、以下の項目が注目されました。
- - 84.2%が「集合研修と個別サポートの組み合わせが効果的」と回答
- - 73.2%が「研修後の個別コーチングプログラムに参加したい」と希望
これらの調査結果は、管理職たちが研修で学んだ内容を実務に活かすためには、さらなるサポートが必要であることを浮かび上がらせています。
行動に移せていない理由
調査の中で、「行動に移そうと試みたが、うまくいかなかった」「ほとんど行動に移せていない」と回答した方々に対して、行動に移せなかった理由を尋ねたところ、最も多かったのが「研修で得た学びと現場の状況にギャップがあるから」で、40.9%がこの理由を挙げました。
その他、「上司や経営層の理解や支援が得られないから」「日常業務が忙しく、新たな取り組みに時間を割けないから」などの回答も多く見られ、実際の業務環境におけるさまざまな困難が、研修の学びを活かす妨げになっていることが分かります。
研修後の変化
調査を受けた中で、リーダーが学びを行動に移した結果、どのような変化が周囲に見られたのかも重要なポイントです。「コミュニケーションが活性化した」と答えた人が60.0%、また「チームメンバーの主体性や積極性が高まった」と答えたのは48.8%に上りました。
このことから、一部の管理職が研修を通じて自部門の業務に良い影響をもたらすことができたのは明らかですが、このような成果を全体に広げるためには、他の研修受講者へのフォローアップが不可欠です。
学びを定着させるための望ましいサポート
研修が終わった後に必要とされるサポートとして、最も望ましいとされるのは「個人の状況に合わせた個別コーチング」で44.4%が必要としました。また、上司や経営層からの「支援や理解」も重要で、32.4%がこれを求める声を上げています。
このように、研修だけでなく、その後のサポート体制がしっかりと整えられることが、研修の効果を最大化するために求められています。
まとめ
ビジネスコーチグループが実施した調査は、リーダー(管理職)向け研修の実践における課題とその解決策を示すものでした。研修での学びを実務に活かすためには、集合研修だけでなく、個別にサポートを行う体制が必要です。特に、研修後のフォローアップや個別コーチングが、研修内容の定着や行動変容を促す鍵となるでしょう。今後、多くの組織がこの調査結果を踏まえ、実務に即した教育支援をさらに強化していくことが期待されます。
詳細な調査結果は、B-Connect株式会社のオウンドメディア「Coaching Times」でダウンロード可能です。