コンサルティング市場の最新動向
コダワリ・ビジネス・コンサルティング株式会社が発表した2024年版日本のコンサルティング市場規模に関する調査が注目を集めています。この調査によれば、2023年度の国内コンサルティング市場規模は、前年比9.5%増の2兆23億円に達し、ついに2兆円の大台を突破しました。さらに、2027年頃まではプラス成長が続くと予測されています。
調査の概要
この調査は、現役コンサルタントが発信するメディア『コンサルのあんなこと、こんなこと』によって公開されており、現状の市場規模と将来予測を2回に分けて詳述しています。調査結果は、主要企業の売上高を収集し、公的統計情報をもとに市場全体を推定したものです。
特に注目すべきは、調査が多くの企業の決算情報をもとに行われた点です。このため、2024年版では2023年度のデータが反映されており、業界のリアルな状況を反映しています。具体的には、総合系コンサルティング領域が引き続き大きな市場を形成しており、売上高は12,389億円、占有率は61.9%という結果が出ています。
各領域の成長率
市場の各領域ごとに見ると、以下のような成長率が確認されています。
- - 総合系: 売上高12,389億円、CAGRは15.1%
- - 戦略系: 売上高2,812億円、CAGRは15.4%
- - 業務・ビジネス系: 売上高1,694億円、CAGRは7.3%
- - シンクタンク系: 売上高946億円、CAGRは8.4%
- - FAS及びM&A系: 売上高621億円、CAGRは9.0%
興味深いのは、組織人事系やFAS系の市場成長率が顕著に変化している点です。特に組織人事系では前年比39.9%の成長が見られ、ビジネス環境の変動と人材ニーズの高まる中での市場の動向が反映されています。
今後の展望
マーケットが順調に成長する一方で、2024年度以降のリスク要因も指摘されています。まず1つ目は、人材獲得競争の激化です。特に日系大手企業が初任給を引き上げる中、企業は優秀な人材を自社内で育成しようとするため、コンサルティングニーズが減少する可能性も。このため、市場の需要は変動しうるという見方がされています。
次に、グローバルな経済環境における影響も考慮しなければなりません。特定のファームにおいては業績が鈍化することも予想されており、これが市場全体に与える影響も無視できません。
総括
こうした様々な要因を踏まえながら、コンサルティング業界は今後も成長を続けると予測されています。2030年にかけての市場規模の予測は、スタンダードケースで約2兆5千億円、ポジティブケースでは約2兆8千億円、ネガティブケースでも約2兆3千億円といった予測がされています。
メディアの役割
現役コンサルタントの視点から、業界の最新ニュースやトレンドを提供する『コンサルのあんなこと、こんなこと』は、コンサルタントの活用法や転職活動を支援する情報を発信しています。業界での成功に向けて、役立つ情報がここに集まっています。詳しくは、公式サイトをご覧ください。