地域の教育を支える「デジタルクリエイティブ教育」セミナーの全貌

2025年7月15日、トラストバンクが主催した「デジタルクリエイティブ教育のSOZOW・発達支援のPAPAMO」セミナーがオンラインで行われました。自治体職員や教育関係者を対象に、デジタル教育の可能性を探るこのイベントは、地方創生における教育の役割に焦点を当てました。

セミナーの背景と目的

本セミナーは、トラストバンクの新プロジェクト「地域共創マッチングプロジェクト」の一環として開催されました。参加者には、地域の教育支援を目的とした事例が具体的に紹介され、ガバメントクラウドファンディング（GCF®）の有効性やデジタル教育の意義が強調されました。

登壇者とその取り組み

セミナーには、トラストバンクの荒井聡さん、SOZOW株式会社の井上忠大さん、PAPAMO株式会社の橋本咲子さんが登壇しました。

ガバメントクラウドファンディング（GCF®）の可能性

荒井さんは、GCF®を通じた自治体の資金調達の取り組みについて解説。GCF®は、単なる資金調達手段にとどまらず、地域の課題を可視化して市民参加を促進する重要なツールとして機能していると述べました。彼は、3500プロジェクト以上、210億円以上の寄付を集めた実績を紹介し、特に「得意をさらに得意に、苦手をできるに」とのコンセプトに基づく具体事例を通じて、教育の重要性を訴えかけました。

SOZOWのデジタル教育支援

続いて、井上さんがSOZOWの取り組みを紹介。マインクラフトやプログラミング、映像制作などを通じて子どもたちの好奇心を引き出し、非認知能力を育む教育プログラムが展開されています。オンラインとオフラインを融合させた「エデュテイメント」としてのコンテンツは500以上に上り、10万人以上が参加する「SOZOWフェス」などのイベントも開催されています。地域の魅力をデジタルで体験する機会を提供することで、子どもたちが地域を理解する助けになることが期待されています。

PAPAMOの発達支援

橋本さんは、PAPAMOの「へやすぽアシスト」による運動・発達支援プログラムを紹介。全国の200人の専門コーチによる支援実績は3万件を超え、姿勢や集中力、書字の困難さといった問題が「体の使い方」に起因することを指摘しました。不登校の要因の一つである発達障がいの診断について、身体発達支援が子どもたちを支える手段として機能することが強調されました。さらに、教育委員会や学校との連携によるセミナー開催やオンライン療育の実証実験が進行中であり、資金の確保についてはGCF®の活用が提案されています。

今後の展望

本セミナーに関心を持った自治体には、個別相談の機会も設けられる予定です。トラストバンクは、ふるさと納税を通じた資金循環が地域課題解決につながるよう、スタートアップ企業との連携を深めていくとしています。地域の持続可能な支援体制を築くため、革新と挑戦を続ける姿勢が感じられるセミナーでした。

今後も西街市やその他の地域において、こうしたデジタル教育の輪が広がっていくことが期待されています。