再春館製薬所が『住まいのAge-Wellデザイン』で受賞
再春館製薬所が、Age-Well Design Labが主催する「Age-Well Design Award 2025」において、企業部門での受賞を果たしました。受賞したのは、同社が推進するプロジェクト『住まいのAge-Wellデザイン〜「家をクスリに」〜』です。このプロジェクトは、老いに対する既成概念を変え、私たちの生活スタイルに新たな息吹をもたらすものとして評価されました。
「Age-Well Design Award」とは?
このアワードは、「ポジティブに歳を重ねる生き方」というコンセプトに基づき、社会全体の中で年齢を自由に受け入れ、ポジティブな変化を起こす取り組みを表彰することを目的にしています。授賞式は、2025年9月に東京ミッドタウン八重洲で開催される「Age-Well Conference 2025」の一環として行われました。
受賞式の際には、弊社の社員である間地が誇らしげに受賞トロフィーを手にしました。今回の受賞により、再春館製薬所の取り組みが新たな光を浴びることとなりました。
『住まいのAge-Wellデザイン』のコンセプトとは
このプロジェクトの核となるコンセプトは、「家をクスリに」というものです。AIやIoTなどの先進技術に頼らず、漢方の知恵を基にした生活の実現を目指している点が特徴です。「自己回復力」を育む住環境を提供することがその中心にあります。
1. 自己回復力を育む住空間
この住空間は、住む人が「明日が楽しみ」と思える未来を創造することを目指し、心地よい休暇から得られるエネルギーを重視した設計です。具体的には、1/fゆらぎを体感できる心安らぐ住まいの提供や、自然光それ自体を活かした空間の提案が行われています。
2. 名栗床の採用
このプロジェクトにおける重要な特徴の一つは、足裏から調和をもたらす名栗床(なぐりゆか)の採用です。この床は、歩行時に左右の重心が均等になるという実験結果を持ち、バランス能力を高める効果があるとされています。これは、ただ休むのではなく、日常生活を通じて身体を使うことで機能を活性化するための設計思想に基づいています。
受賞に至る背景
再春館製薬所が本取り組みを始めた背景には、現代社会における「老い」と「住まい」に対する新たな課題意識が存在します。
老いの再定義と社会的な視点
「老い」はただの衰えとは受け取られず、便利すぎる生活によって生じる機能の低下が真の問題であるという認識が広がっています。この衰えは「静かなる病」として捉え直され、触れることで対策可能な事象として新たな視点で理解されています。
住まいの役割と未来
加えて、人生の多くの時間を家の中で過ごすという事実から、住まいの役割を「守るための単なる箱」ではなく、「居住者の可能性を引き出す空間」として再定義しています。日々の生活を通じて、明日への活力と自己回復力を育む新たなライフスタイルの実現が目指されます。
さらに広がる未来へのビジョン
再春館製薬所は、この受賞をさらに進化させる契機として捉え、Age-Wellの理念を今後の事業活動やライフデザインの提案に取り入れていく姿勢を示しています。すなわち、誰もが「明日が楽しみ」と感じられる社会の実現を目指すという強い意志を持って、持続可能な未来に向けたアクションを展開していくことが表明されています。
今後も、見えにくい老いという問題に対し、着実に新しいアプローチをし続けることが期待されます。