外食事情と家計に見る食費の変化、2025年調査結果を解析

外食事情と家計に見る食費の変化

最近、株式会社クロス・マーケティングが実施した「食に関する調査（2025年）」の結果が発表されました。この調査は、全国47都道府県に住む20歳から69歳の男女を対象に、外食や家計における食費の割合、さらに食品価格の変動についての意識を深掘りしたものです。

外食頻度について

調査によると、外食の頻度は依然として昨年とあまり変わりなく、週に1回以上外食する人が28％、月に1回以上は60％に達しています。しかし、40代以下に比べて60代は外食の頻度がやや低めという傾向があります。直近の外食先として選ばれるのは「和食店」「ファミリーレストラン」「ラーメン店」「ファーストフード店」が多く、いずれも3割前後の支持を集めています。

家計に占める食費の割合

さらに、家計における食費の割合を見ると、最近の「エンゲル係数」が28.3%に上昇し、43年ぶりの高水準となっています。そのため、この調査では家計の中の食費の割合を答えた人の中で、「3割くらい」が37％、また「2割くらい」が22％と続き、ここ2年で3割を超える割合が増加傾向にあることが分かりました。

特に、食材の値上げを感じている項目では「お米」が71％と最も多く、次いで「野菜」54％、「卵」41％という結果が出ています。ここにも年齢が上がるにつれて価格の影響を強く感じる傾向が見受けられます。

食品価格上昇への基本的な行動

食品の値上げへの対応としては、「同ジャンルの安い商品に替えることが多い」が33％を占め、「値上がりしても、いつも買う商品を買うことが多い」と回答した人は26％でした。世代差も出ており、20代から40代は「安い商品に替える」傾向が強いのに対し、50代から60代では「いつも買うものを買う」選択が優先されているようです。

賞味期限への意識

調査では食品の賞味期限に対する意識も探りました。「複数の商品の中から、一番賞味期限が遠いものを選ぶ」との回答が46％に達し、高年齢層になるほどこの傾向は強く見られます。特に50代から60代にかけて半数以上がこの意識を持つことが示されました。

トレンド食品の認知と興味

興味深いことに、トレンド食品に対する認知では「オーツ麦」「グルテンフリー食品」「昆虫食」などが挙げられましたが、実際に購入経験があるのは「オーツ麦」が11％程度で、他のトレンド食品は1割にも満たない結果です。興味を持つ食品としては、女性が「オーツ麦」や「スーパーフード」に注目しているのに対し、男性は「完全栄養食」に関心を示す傾向があるようです。

まとめ

これらの調査結果は、私たちの外食事情や食費の配分、さらには食品価格の変化に対する行動パターンを明らかにしました。特に、食費の増加やトレンド食品への関心が年齢層によって変わることが見えてきたのが興味深いところです。これからの食生活において、どのような選択をしていくかが私たちのライフスタイルにも影響を及ぼすことになるでしょう。