美術の背景を知るためのシンボル事典が発刊
美術作品には、その表面的な美しさだけでは理解できない深い意図が秘められています。これを解読するための鍵が「シンボル」です。2025年5月27日に発売される新しい書籍『美術のシンボル事典 世界の名画を読み解くための48の手がかり』は、このシンボルをテーマにした特別な一冊です。
この書籍は、古今東西の美術作品に見る「シンボル」を48個取り上げ、それぞれの意味や歴史を詳しく解説しています。翻訳を手掛けたのは北本聖月氏であり、原著は美術史家のマシュー・ウィルソン氏です。
シンボルの重要性
例えば、ゴッホが繰り返し描いた向日葵にはどのようなメッセージが込められているのでしょうか?また、西洋美術に頻繁に現れる竜が象徴するものは何でしょうか?こうした問いに対する答えを探ることが、この書籍の目的のひとつです。シンボルを知ることで、単なる視覚的情報を超えた作品の真髄を理解する手助けとなります。
48のシンボルを通じた美術の旅
本書では、世界各国におけるシンボルの多様性も強調されています。例えば、「蓮」はモネの《睡蓮》に代表されるように、フランスの印象派だけではなく、東洋美術の重要な要素としても登場します。シンボルは、異なる地域や時代で文化的背景を反映しており、同じ象徴でもその意味は変わることがあります。
実際の美術作品のフルカラー画像とともに解説されることで、視覚的にも楽しめる内容となっており、アートに対する興味を一層深めてくれるでしょう。
書籍の内容
書籍は以下の章に分かれています:
1.
権力を表すシンボル
- 馬、ハヤブサ、天秤、竜などが含まれており、それぞれが持つ象徴性について解説。これにより、権力の表現がどのように美術作品に影響を与えているかを探ります。
2.
信仰を表すシンボル
- 光輪や百合、蓮など、信仰に根ざしたシンボルの意味や、それが文化に与えた影響を考察します。
3.
不穏さをまとうシンボル
- 鏡や髑髏、フクロウなどが含まれ、暗い面を持つシンボルの役割や、歴史的な背景について説明しています。
4.
希望を表すシンボル
- ウロボロスやクジャク、向日葵など希望を象徴するテーマから、未来への期待や美の概念を語ります。
各章がそれぞれのテーマに基づいて構成されており、シンボルのリストを通じて、広範な美術の理解を促します。本書を通じて、自身の目で見た美術作品をより深く味わうことができるでしょう。
書籍情報と入手方法
項目 | 詳細 |
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書名 | 美術のシンボル事典 世界の名画を読み解くための48の手がかり |
原著者 | マシュー・ウィルソン |
翻訳者 | 北本 聖月 |
発売日 | 2025年5月27日 |
定価 | 3,630円(税別3,300円) |
判型 | B5・272ページ |
本書は全国の書店やオンライン書店でお求めいただけます。興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。芸術作品の深いメッセージを知り、楽しむヒントが詰まった一冊になることでしょう。