新しい太陽電池の実証
2025-04-11 15:39:06

香川県でのフィルム型ペロブスカイト太陽電池実証実験がスタート

フィルム型ペロブスカイト太陽電池の実証実験が香川県で始動



2025年4月1日より、香川県において新しいタイプの太陽電池、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の設置実証実験が開始されます。この実験は、積水化学工業株式会社とその関連会社である積水ソーラーフィルム株式会社の共同プロジェクトとして進められています。

1. フィルム型ペロブスカイト太陽電池とは


ペロブスカイト太陽電池は、新たに注目される太陽光発電技術で、従来のシリコン系太陽電池に比べて大幅に軽量で柔軟性があるという特長があります。このため、さまざまな設置場所に対応できる可能性があり、特に平地面積が限られている日本においては、大変重要な技術とされています。重い機器を設置することが難しい屋根や壁面など、創エネ及び自家消費の効果を最大限に引き出すことが期待されています。

2. 実証実験の内容


今回の実証実験では、香川県立観音寺第一高等学校の体育館屋根に、フィルム型ペロブスカイト太陽電池を約10㎡の規模で設置します。設置される屋根はアーチ型であり、その独自の形状に対してどのように施工するか、また耐久性と発電性能についても詳しく検証するといった内容になっています。実証期間は1年間で、結果をもとに最適な設置方法を確立していく計画です。

3. 脱炭素社会への貢献


本実証が成功すれば、フィルム型ペロブスカイト太陽電池の適用がさらに広がり、再生可能エネルギーの導入が促進されることが期待されています。また、体育館は緊急時に避難所として利用されることもあり、有事の際に必要な電力をそちらで賄える可能性も秘めています。このように、フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、ただの発電手段にとどまらず、地域社会の重要なインフラとしても機能することが期待されています。

4. 今後の展望


実証実験がもたらす成果は、ペロブスカイト太陽電池の今後の導入拡大に寄与することになるでしょう。脱炭素社会の実現に向けて、再生可能エネルギーのさらなる普及が求められる中で、今回のような新しい技術の成果が期待されています。

さらに将来的には、学校や公共施設だけでなく、一般家庭へもフィルム型ペロブスカイト太陽電池の導入が進むことで、地域全体が再生エネルギーの利用を促進し、持続可能な社会への道筋をつけることができるでしょう。地元の皆さんにも関心を寄せていただき、この技術の進展を見守っていっていただきたいと思います。


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