新型3DプリンターARCO
2025-07-07 00:34:22

超高速で多様な3Dプリント体験を提供するPhrozenの新製品ARCO。

Phrozenが新たに発表した3Dプリンター「ARCO」



東京都豊島区に本社を構えるフローズンジャパン株式会社が、2025年7月9日より新型のFDM 3Dプリンター「ARCO」(アルコ)の販売を開始します。この製品は、プロフェッショナルからホビーユーザーまで、さまざまなユーザー層に向けて設計された次世代の3Dプリンティング体験を提供します。

ARCOの革新技術


最大の特徴は、なんといっても超高速な造形スピードと高い造形品質を両立させている点です。ARCOは、最大ヘッド加速度が40,000 mm/s²、最大ヘッドスピードが1,000 mm/sという世界最速レベルの性能を誇ります。この高性能を実現するために、ARCOには「GraviCoreXY™」という独自の構造が搭載されています。

このGraviCoreXY™は、強化アルミ製の支柱、4層構造の加熱ビルドプレート、金属製のフライングガントリーから構成され、機械的安定性を追求した設計となっています。従来のFDMプリンターと異なり、プラットフォームが固定されたまま、低重心から上方向に昇降することで、振動やフレームの揺れを抑制し、滑らかで正確な積層が可能です。

大容量と高速性能


ARCOは300×300×300mmの造形領域を備え、最大1000mm/sのヘッド速度と、40,000 mm/s²の加速度を実現しています。これにより、高速かつ信頼性の高い大型プリントが行えます。また、特許を取得済みの「DEP(ダイレクト・エクストルージョン・パス)」技術により、TPUなどのフレキシブルフィラメントや工業用フィラメントにおいても安定した押出しを実現。これにより、詰まりや送りムラの心配が少なく、信頼できる造形結果を得られます。

幅広い材料に対応


ARCOは、最大300°Cのノズル温度と110°Cのベッド温度に対応しており、PLA、ABS、PETG、ASA、PET、PA、PC、TPUなど、多くの材料に使用できます。本体にはスタンダードノズルに加え、耐摩耗性のGammaMaster®️ノズルや高流量CHT®️ノズルも搭載され、高い自由度を実現しています。

多色プリント・温度管理の新機能


ARCOはオプションの「クロマキット」を使用することで、鮮やかなマルチカラープリントが可能です。クロマキットには、4つのスプールホルダーとエクストルーダー近くに配置されたフィラメント供給チューブが含まれており、により色の切り替え時間が短縮されます。また、「ペンタシールド」を搭載することで、プリント庫内の温度を保ちながら、臭いを抑えることができ、静かなクリーンな環境を提供します。

効率的な制作プロセス


ARCOはKlipperファームウェアを搭載し、Phrozenの「PIXUP FDM スライサー」と連携し最適化された3Dプリントワークフローを実現します。また、オープンソースソフトウェアのOrca Slicerにも対応し、柔軟な運用が可能です。ユーザーは、高品質な3Dモデルを集めた「PIXUP」(pixup3d.com)からインスピレーションを得ることもできます。

Phrozenの目指す未来


Phrozenは「3Dプリントの民主化」を掲げており、誰もが簡単に高品質な造形を実現できる製品をリーズナブルな価格で提供しています。CEOのRay Wu氏は、「ARCOによって、Phrozenの製品ポートフォリオはさらに充実し、ユーザーに柔軟なソリューションを提供できるようになりました」と述べ、ユーザーのニーズに応える姿勢を表明しています。

価格と販売予定


ARCOのメーカー希望小売価格は155,000円(税込)で、出荷が始まるのは2025年7月9日(水)です。また、7月9日から11日まで開催される「ものづくりワールド東京 / 次世代3Dプリンタ展」でも展示されますので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。


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