アーケムがtebiki現場教育を導入し製造現場を変革
自動車向けシートパッドを手掛けるアーケムが、アメリカの製造拠点に「tebiki現場教育」という革新的な動画教育システムを導入しました。この取り組みは、製造業における教育方式に大きな影響を及ぼすものと期待されています。
背景と導入理由
株式会社アーケムは、元々はブリヂストンの化成品ソリューション事業を引き継ぎ、2022年に設立されました。ウレタン素材を使った製品を開発・販売し、国内外で幅広い展開を行っています。アメリカ国内には、テネシー、オハイオ、ニューヨークの3か所に製造拠点がありますが、ここでは多国籍な作業者が勤務しています。
これまでの教育体制では、作業指示書が英語で書かれており、英語が母国語でない作業者には理解が難しいという問題がありました。また離職率が高く、スーパーバイザーの入れ替わりも頻繁に起こるため、知識の継承が難しい現状があったのです。このため、アーケムは言語の壁を越えて教育の質を統一する手段としてtebiki現場教育を選ぶことにしました。
tebiki現場教育の内容
tebiki現場教育は、製造業やデスクレスワーカー向けに特化した動画教育システムです。作業者が自らのスマートフォンでOJTを撮影し、音声認識技術を用いて自動的に字幕を生成。さらに、動画の編集や自動翻訳、習熟度の可視化などが可能です。このシステムにより、アーケムは現場の作業者がいつでもどこでも教育資料にアクセスできる環境を整えました。
導入後、作業者は金型への部材のセットや脱型作業など、自動化されていないプロセスを動画で学ぶことができるようになりました。これにより、作業品質のバラつきが改善され、多様な言語背景を持つ作業者との円滑なコミュニケーションが図れるようになります。
今後の展望と影響
また、tebiki現場教育の多言語対応により、従来の翻訳機能に頼ることなく操作がスムーズになり、動画作成にかかる時間も大幅に減少しました。これにより、製造ラインの効率が向上し、全体の生産性が促進されることが期待されています。
アーケムが取り入れたこの新しい動画教育システムは、今後他の製造業にも波及効果をもたらす可能性があり、製造業界全体の教育の在り方に新たな風を吹き込むかもしれません。
Tebiki株式会社について
ttekiki株式会社は「現場の未来を切り拓く」を企業のミッションとし、デスクレスワーカー向けの支援システムを提供しています。動画マニュアルの簡単な作成から、閲覧データの可視化まで、現場のKPI改善に貢献している企業です。
今回のアーケムでの導入事例は、彼らの技術がどのように実際の製造現場に生かされているかを示す素晴らしい例となりました。今後も多くの企業がこのような新しい管理手法を導入することで、製造現場の生産性向上につながることを期待しています。