大学と日立が共催したセミナーの内容
2025年3月11日、早稲田大学にて「生成AI時代のセキュリティ最前線:社会では今、何が起きている?」というテーマのセミナーが開催されました。このイベントは、株式会社日立ソリューションズが早稲田大学データ科学センターと共同で実施したもので、参加した学生は69名にのぼり、幅広い学部から集まった熱心な学びの場となりました。
セミナーの概要
その目的は、急速に発展するAI技術に関連するセキュリティの課題を理解し、その影響について考えること。参加者は、実技経験の豊富な日立のホワイトハッカーやセキュリティエバンジェリストからの講演や、パネルディスカッションを通じて、自身の知識を深めることができました。特に、ディープフェイクを用いた実際の詐欺事例の解説は、参加者に強く印象に残ったようです。
コンテンツの内容
セミナーでは、まず日立ソリューションズのホワイトハッカーである米光一也氏とセキュリティエバンジェリストの辻敦司氏が、AI技術を利用したディープフェイクの脅威について詳細に説明しました。実際の動画素材を使用したデモンストレーションを交えることで、受講生たちは具体的なリスクを学ぶことができたのです。
次に、早稲田大学の小林学教授が、生成AIが引き起こすセキュリティの脆弱性についての最新研究を紹介しました。フィッシング詐欺や標的型攻撃に関連するツールについての説明は、AIを駆使する現代のビジネスや社会におけるセキュリティ意識を高めるきっかけとなったでしょう。
パネルディスカッションの意義
特に注目されたのは、パネルディスカッションのセッションです。ここでは、小林教授がモデレーターを務め、望月泰博講師や日立のセキュリティコンサルタント、藤根亜樹穂氏などの専門家と共に、技術の進化によって複雑化する攻撃の手法や、その対策について議論が交わされました。質疑応答の時間には、多くの学生が自らの疑問を投げかける場面が見られ、参加した学生の皆さんの関心の高さを感じさせる結果となったのです。
学生の声
セミナー終了後に行われたアンケートでは、参加者全員が内容に満足しているという回答が寄せられました。特に、「普段は触れられないAIに関する実態を知ることができた」との声があり、今回の学びがどれほど貴重であったかを物語っています。多くの学生が、AIの利用が進む現代社会において、セキュリティの重要性について改めて認識する良い機会となったことでしょう。
日立ソリューションズの取り組み
日立ソリューションズは、自社のセキュリティ事業を通じて、次世代の人材育成に力を入れており、未来の安全・安心なデジタル社会を実現するための知識を学生たちに提供しています。このようなセミナーを通じて、日立は高い専門知識を持つ人材を育成し、社会に貢献する姿勢を示し続けています。
この思いに賛同し、早稲田大学もグローバルな視点でリーダーを育成するための教育に取り組んでいます。両者のコラボレーションは、今後も続くことでしょう。
終わりに
生成AIという新しい技術がもたらすメリットとデメリット、そしてそれに付随するセキュリティの重要性について考える機会を提供したこのセミナーは、参加した学生一人ひとりにとって、未来のデジタル社会での知識と意識を高める大切な場となりました。今後もこうしたイベントを通じて、学生たちがより良い社会を築くための一助となることを期待したいです。