輪島塗の未来をつくる！「WAJIMANURI VILLAGE」での実証実験

輪島塗の未来を拓くための実証実験

石川県輪島市は、美しい朝市と温泉、そして日本の伝統工芸として名高い「輪島塗」が魅力的な観光地として知られています。しかし、近年の少子高齢化や自然災害の影響で、観光業が危機に瀕しています。そのような背景の中、株式会社TAYA-SHIKKITEN、NTTドコモビジネス株式会社、ネットイヤーグループ株式会社、株式会社エリアノ、THE UPDATE ORGANIZATION株式会社の5社が協力し、輪島塗の体験・見学を通じて観光業の再生を目指す実証実験を行うことが発表されました。

この実験は、輪島市にある「WAJIMANURI VILLAGE」を舞台に行われ、輪島塗の魅力をより多くの人々に知ってもらうためのツアーを企画しています。これまでに約2,700名を対象としたアンケート調査が実施され、その結果、輪島塗の「色使いや模様・装飾の美しさ」、そして「職人の手仕事の温かみや技術」に惹かれる傾向が明らかになりました。これを受けて、実際にそれらの魅力を体験できるツアーが計画されています。

新たな輪島塗体験の創出

本実証実験では、特に「沈金」と呼ばれる漆器の伝統技法を体験できる機会を提供します。参加者はデザインに凝ったトレーラーハウスで、専門の職人からの指導を受けながら、自分自身の手で輪島塗を制作することができます。このようにして、観光客は輪島塗の美しさだけでなく、職人の技やその背後にある文化に触れることができます。

TAYA-SHIKKITENは、この実証実験全体の統括を担当し、関係各社の調整やコンテンツの立案を進めていきます。NTTドコモビジネスは、アンケート調査の実施やその結果をもとにした企画の支援を行います。ネットイヤーグループはプロモーションやSNS戦略の支援を担当し、エリアノはトレーラーハウスの貸出を通じて実験をサポートします。また、UPDATEはツアーの企画を行い、5社が一丸となって実証実験を進めていく形になります。

未来のビジョン

今後、実証実験の結果を分析し、輪島塗への興味・関心を広めるための戦略を検討していきます。具体的には、「WAJIMANURI VILLAGE」における輪島塗の販売を拡大し、地域の経済再生へつなげることが目指されています。この実験を通じて、観光客の誘致や輪島塗の職人の呼び込みも狙い、手仕事の温かみを広く知ってもらうための情報発信をこれからも続けていく方針です。

何より、この実証実験はただの観光促進のみならず、地域の復興や持続可能な観光地づくりを目指すものです。輪島塗の伝統と文化を次世代に引き継ぎながら、新たな観光客を呼び込み、地域全体の再生を果たすための第一歩とされているのです。私たちもこの奇跡のような出会いに期待を寄せ、輪島市を訪れることを楽しみにしています。