生理休暇制度の改善で社員の取得日数が3.1倍に
株式会社ツムラは、2021年より「#OneMoreChoice プロジェクト」を実施し、生理に関連する業務環境を改善するための様々な取り組みを行っています。特に注目すべきは、2022年4月に導入した社内制度「#OneMoreChoice アクション」において、生理休暇の名称を「Femaleケア」に変更したことです。この名称変更以来、取得日数は約3.1倍に増加し、社員が不調を隠れ我慢せずに利用できる企業文化の確立に寄与しています。
不調を我慢しない企業を目指す
ツムラでは、社員が生理に伴う症状を気軽に申請できる環境を整えることが重要であると考えています。生理休暇制度の名称変更に加えて、婦人科検診の費用負担を年齢に関係なく全社員に適用するなど、制度の拡充を進めています。これにより、取得人数も年々増加しており、2024年度には取得人数が前年度から約1.6倍に増加しました。
オリジナル研修の実施
さらなる理解促進のために、ツムラでは独自の研修「#OneMoreChoice 研修」を展開しています。特に生産本部では、生理痛の疑似体験ができるVR体験装置を用いた研修を実施し、男性部門の理解を深める取り組みが評価されています。この研修を通じて、参加者は生理痛のつらさやその影響を実感し、他者との意見交換を行い、職場内での理解を深めています。
研修の効果
研修後のアンケートでは、男性社員から「最近の生理痛の実情を知ることができた」といった感想が寄せられ、女性社員も「男性に理解してもらえる場として有意義だった」と好評です。このような取り組みにより、職場全体での生理に関する理解が進むことが期待されます。
他企業への情報発信も
また、ツムラは自身の取り組みを外部にも発信し、他の企業とも情報を共有することを目指しています。東京都の「働く女性のウェルネス向上委員会」などのセミナーで発表し、より多くの企業に「隠れ我慢」をしない社会を広めることに貢献しています。
目指すべき未来
株式会社ツムラは、今後も「#OneMoreChoice アクション」を通じて、社員が不調を我慢せずに働ける環境作りを進めていきます。生理やPMSといった健康課題について正しく理解し、行動できる職場を形成することで、より健やかな社会を実現することが目標です。
これからも、女性が働きやすく、健康に配慮した環境を提供するために、株式会社ツムラの取り組みに注目していきましょう。