牛乳石鹸が明らかにした皮ふ常在菌との関係
牛乳石鹸共進社株式会社が新たに発表した研究成果が、皮ふ常在菌に対する石けん素地の殺菌性について明らかにしました。研究によると、特定の脂肪酸ナトリウムは表皮ブドウ球菌(善玉菌)に対してではなく、黄色ブドウ球菌(悪玉菌)に対して選択的に作用する可能性があることが示されています。
研究の背景
近年、皮ふに存在する常在菌は肌の健康に大きく影響を及ぼすことが知られています。特に、黄色ブドウ球菌はアトピー性皮ふ炎やニキビなどの皮ふトラブルに関与しているとされています。そのため、牛乳石鹸では、石けんの主成分である石けん素地が皮ふ常在菌に及ぼす影響についての研究を進めてきました。
石けんは、洗浄を通じて皮ふ常在菌と直接接触することになります。そこで、石けんによる殺菌性が皮ふ常在菌にどのように影響を与えるのかを探求することが重要とされました。特に注目したのは、アルカリ性の石けん水溶液が持つ脂肪酸の殺菌性という特性です。
研究の概要
対象菌の特定
本研究では、以下の二つの皮ふ常在菌を対象にしました。
- - 表皮ブドウ球菌:肌環境を健やかに保つ善玉菌。
- - 黄色ブドウ球菌:アトピー性皮ふ炎やニキビと関連が深い悪玉菌。
検証内容
研究では、これら二つの菌に対して以下の三つの検証を行いました。
1. 特定脂肪酸ナトリウムの選択的な殺菌性
2. 油脂原料を参考にした脂肪酸ナトリウム混合物の選択的な殺菌性
3. 一般的な界面活性剤との比較
主な結果
検証1:脂肪酸ナトリウムの殺菌性
短時間・高濃度下での実験の結果、カプリン酸ナトリウムやパルミトレイン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウムが、表皮ブドウ球菌よりも黄色ブドウ球菌を優先的に殺菌する傾向が確認されました。一方、ラウリン酸ナトリウムは両方の菌に対して効果を示すことがわかりました。
検証2:脂肪酸ナトリウム混合物の殺菌性
異なる脂肪酸の組成に基づく実験から、オレイン酸ナトリウムが多く含まれる組成が黄色ブドウ球菌を優先的に殺菌する傾向が見られました。逆に、ラウリン酸ナトリウムの多い構成では善玉菌にも効果がありました。
検証3:一般的な界面活性剤の比較
一般的な界面活性剤と比較して、石けん素地が持つ特異な殺菌性が確認されました。これにより、石けんは他の洗浄剤とは異なる有効な手段であることが示唆されました。
研究の意義
この研究により、特定の脂肪酸ナトリウムが持つ選択的な殺菌性が明らかとなり、いかにして皮ふ常在菌の健康を促進できるかの指標が得られました。また、脂肪酸の組成や割合を調整することで、その殺菌作用を目的に応じてコントロールできる可能性も示されています。
今後の取り組み
牛乳石鹸はこの新知見を元に、皮ふ常在菌との関係をさらに探求し、肌の健康に寄与する製品設計を進める方針です。研究で得られた知識に基づき、石けんの基本性能を高め、科学的根拠に基づく商品開発を行っていくことを目指しています。牛乳石鹸共進社は、創業から100年以上にわたる品質へのこだわりを持ちつつ、時代の変化に柔軟に対応し、顧客のニーズに応え続けています。
企業情報
牛乳石鹸共進社は、1909年に設立以来、「美と清潔、そして健康づくりに役立つ」製品を提供し続けています。その理念のもと、やさしいものづくりを心掛け、時代のニーズに応じた新たな製品開発にも取り組んでいます。公式ウェブサイトもぜひ訪れてみてください。
牛乳石鹸公式サイト