NHK Eテレで放送される『いわたくんちのおばあちゃん』
この春、NHK Eテレで特別なアニメーション・ドキュメンタリーが放送されることが決まりました。原作は、株式会社主婦の友社が発行する絵本『いわたくんちのおばあちゃん』です。この作品は、広島に住む小学4年生の少年の目を通して、平和と家族の大切さを描いた実話に基づいています。
番組の内容とメッセージ
番組は、3月26日(水)の13:10から13:40まで放送される予定で、語りにはあ〜ちゃん(Perfume)と中村翔雲が参加します。このアニメーション・ドキュメンタリーは、原作者である天野夏美の思いを込め、観る人に優しさや希望の重要性を伝えることを目的としています。
物語は、原爆ドームからわずか350メートルの距離にある小学校に通う4年生の「ぼく」のお話です。彼の友達である6年生の「いわたくん」は、サッカーを教えてくれる仲間で、二人はとても大切な絆で結ばれています。
「いわたくんちのおばあちゃん」は、穏やかで優しい人柄ですが、家族と写真を撮ることに対してはいつも「いやーよ」と断ります。この違和感は、子どもたちにとって不思議なことで、物語の核心へと導いていきます。
絵本の背景と作者の想い
絵本は2005年、被爆から60年目の夏に誕生しました。広島の小学校で行われた「平和学習」の中で語られた実際の出来事が基になっています。いわたくんのお母さんは、原爆のことを子どもたちに伝える際、こう語ります。「戦争なんてずっと昔の話だと思わないで。未来の話に変わることもあるから、君たちみんなが未来を作るのよ」。このメッセージは、ささやかだけれども平和への強い願いを込めています。
作家とイラストレーター
天野夏美は、広島在住で、戦争や原爆の話を子供たちにも理解しやすく伝えることを使命としてこの物語を書きました。彼女自身が戦争の話が大の苦手であったため、怖がりさんでも読める内容を目指しています。一方、イラストを担当したはまのゆかは、大学時代からさまざまな作品を手掛け、多くの読者の心を掴んできました。
まとめ
この作品は、家族の絆や平和の大切さを再認識させる深いメッセージを含んでおり、多くの人にとって共感を呼ぶこと間違いありません。お子様と一緒に観て、楽しむだけでなく、考えるきっかけにもなるこの番組を是非ご覧ください。絵本『いわたくんちのおばあちゃん』も合わせて読んでみてはいかがでしょうか。心に残る作品です。