高専GCON2025本選結果報告
令和7年12月14日(日)、東京都で開催された「第4回高専GIRLS SDGs×Technology Contest(高専GCON2025)」の本選にて、群馬工業高等専門学校のチーム「群馬レベルアップ大作戦☆」が文部科学大臣賞(最優秀賞)を獲得しました。このコンテストは、女学生を中心に、SDGs(持続可能な開発目標)をテーマにした技術提案を競うもので、全国の高等専門学校から89チームがエントリーし、12チームが本選に進出しました。
群馬工業の革新的な提案
群馬工業の「群馬レベルアップ大作戦☆」は、群馬県の特産品であるこんにゃくの生産過程で出る廃棄物「飛粉」に注目。この「こんにゃく飛粉」を活用して環境問題を解決する新しい素材の開発を提案しました。このプロジェクトでは、実践的な検証を通じてデータを収集し、独自の改善方法を導入。また、そのプレゼンテーションも分かりやすく、聴衆の高い評価を受ける要因となりました。
優秀賞にも注目の提案が
同大会では、優秀賞を仙台高等専門学校「杜のシカシカ」と徳山工業高等専門学校「ひかみこちゃんねる」の二チームに授与。仙台高等専門学校の提案は、子供向けのAI搭載アプリと歯ブラシアタッチメントによる「磨き残し」の可視化を通じて、医療分野における重要なテーマに取り組みました。ビジネスプランの完成度の高さが評価され、SDGsの原則に沿った提案が話題となりました。
一方、徳山工業高等専門学校の「ひかみこちゃんねる」は、女子トイレの問題を自分ごととして捉えたアプローチが評価され、「フラNavi for Girls」という革新的な提案を発表しました。
高専GCONの意義
この高専GCONは、「女性技術者・研究者が少ない日本の現状を打破する」という目的から始まり、2022年度に創設されました。今回は、全国38の高専からエントリーがあり、選抜を経て12チームが本選に参加しました。審査項目は多様で、各チームがSDGsやイノベーション、社会実装への意識を表現しました。
熱気あふれるプレゼンテーション
本選では、参加した学生たちが自らの情熱をもってプレゼンテーションを行いました。1年生から5年生までのチームがそれぞれの専門分野で培った知識と技術力を駆使し、観客を惹きつけ、熱気に包まれました。審査員も「12チームはそれぞれが良く準備し、審査ポイントの観点がバランスよく取れていた。中でも表彰されたチームの成果は、実験やシミュレーションで技術的な証明をするアプローチが特に評価された」とコメント。
結びに
高専GCON2025は、これからの技術者育成だけでなく、社会問題解決に対する学生たちの姿勢を育む重要なイベントです。今後もこのような取り組みが全国で広がり、女性技術者の可能性がさらに広がることを期待しています。詳細は高専GCONの公式サイトで確認できます。