新たなAIソリューション『Qlean Dataset』が提供開始
東京都渋谷区に本社を構えるVisual Bank株式会社は、傘下のアマナイメージズを通じて、AI開発用のデータソリューション『Qlean Dataset(キュリンデータセット)』の新たなラインナップとして『作業員の異常行動画像データセット』を追加しました。このデータセットにより、AI技術の研究や商業開発におけるデータ収集と整備の負担を軽減し、効率的な開発が可能となります。
Qlean Datasetとは
『Qlean Dataset』は、商用利用可能なオリジナルデータを集めたデータベースです。この「データ素材」は、用途に応じて柔軟に組み合わせることができ、一部アノテーションが施されたデータ、あるいは未付与のデータも用意されています。このシステムは、千葉ロッテマリーンズや東洋経済新報社とのパートナーシップを通じて、さまざまなデータラインナップの拡充を図っています。
作業員の異常行動画像データの内容
新たに追加された『作業員の異常行動画像データセット』は、主に次のような特長を持っています。
- - データ種別: 画像
- - 被写体属性: 20代男性10名
- - データ容量: 100GB
- - データ件数: 15,857件
- - データ形式: jpeg
これにより、日常動作である立つ、座る、指差すといった行動から、倒れる、寄りかかるといった異常行動まで幅広く取り入れています。
AI開発における活用事例
そしてこのデータセットはさまざまな分野で活用が期待されています。例えば、作業員の倒れる姿やうずくまる動作を検出することによって、熱中症や体調不良を早期に見つけることができるシステムの開発に役立つでしょう。また、作業効率や安全性を損なう行動を、リアルタイムで検出することにより、事故を未然に防ぐアラートシステムの構築にも貢献します。
行動評価の向上
さらに、正常行動と異常行動を分類することで、作業中のパフォーマンスやリスク評価ができるようになります。この機能は人材育成や安全教育プログラムにも応用可能です。
また、異なる距離からの多視点でのデータ収集は、監視カメラシステムに近い環境への学習を可能にし、実際の運用時における精度向上が期待できます。特にVRやAR環境での教育教材としての利用も考えられ、異常行動のシミュレーションを開発することができます。
安全を守るためのデータ提供
『Qlean Dataset』は、すべての被写体からデータ取得の同意書を取り、プライバシーポリシーに準拠したデータ提供を行っています。これにより、安心して研究や商業利用が可能です。AIデータレシピを通じて初期投資を抑えつつ、個別の要件に合わせたデータセットの提供も行います。
アカデミア支援プログラム
Visual Bankでは、大学や研究機関、非営利の技術開発チーム向けに無償提供プログラムもスタートしています。約80種類、50万点以上の画像や音声、動画、テキストデータを提供することで、高品質な学習データが手に入らないという課題を解決します。
まとめ
新たなデータソリューション『Qlean Dataset』は、AI開発の現場において大きな力になることが期待されています。今後の展望にご注目ください。最新情報は公式サイトで確認できます。