Pontaが新たに提供するウェルビーイング指標「TOTONOID」とは
株式会社ロイヤリティ マーケティング(以下LM)は、エンドユーザーの幸福度を測る新しい指標「TOTONOID(ととのい度)」を2025年7月31日に発表しました。この取り組みは、Pontaの会員である13万人のデータを元にしており、日々変わりやすい生活者の幸福度を可視化することを目指しています。
ウェルビーイングの重要性
近年、ウェルビーイングという概念が注目を集めています。ウェルビーイングは、世界保健機関(WHO)によると、肉体的、精神的、社会的すべてが満たされた状態を指します。この思想を取り入れた「TOTONOID」は、生活者の心身の健康や幸福度を意識したマーケティング施策の重要性を訴えています。さらに、2030年に向けた持続可能な開発目標(SDGs)、人を中心にした国づくりとしての政策にも関連しており、ウェルビーイングを推進する動きが顕著です。
「TOTONOID」の基本機能
「TOTONOID」では、Ponta会員へのアンケートを通じて得られたデータを基に、"生活者の今の幸福度"を定量的に捉えます。具体的には、身体、社会、精神の三つの側面からの"ととのい度"を算出し、それぞれの属性別(性別、年代、居住地など)に分析を行います。この結果を基に、企業はターゲティングやプロモーションを行うことが可能になります。
1. ととのいを「知る」
このサービスでは、Ponta会員に聴取したデータをダッシュボードとして可視化し、誰でも無料で閲覧できる形で提供します。データには、ウェルビーイングに正の影響を与える要因として、睡眠の質、バランスの良い食事、社会的孤立感などが含まれており、その結果をもとにした分析レポートも販売予定です。
2. ととのいを「探る」
企業が独自に調査を行うことも可能で、特定商品の購買状況などを調査対象に加え、より詳細な分析を行える仕組みも用意されています。これにより、生活者のウェルビーイングを深く理解し、より有効なマーケティング戦略を築くことができるのです。
3. ととのいを「届ける」
「TOTONOID」のアンケート結果に基づき、ターゲットを絞ったプロモーションが実施できるようになります。数多くのPonta会員を対象に、各種媒体での広告展開が可能に。これにより、生活者のニーズに即した訴求が得られるでしょう。
「TOTONOID」の効果と展望
この新指標は、Ponta会員が抱える幸福度の実情をデータとして把握するだけでなく、マーケティング活動においても利用が期待されます。今後、毎月1万人規模での調査を行い、例えば季節の変化による体調の影響も分析することで、より一層の深みを持たせていく方針です。
例えば、調査データから分かったことによれば、現在では社会的な幸福度が特に低い傾向にあり、特に30代女性の「ととのい度」は47.3点に留まっています。これに対し、ポジティブな項目としては「遠い将来への期待」が挙げられ、今後はこの情報を基に新たなマーケティング施策が考案されることが期待されています。
サステナビリティへの取り組み
LMは、ウェルビーイングの視点から社会課題に取り組む姿勢を貫いており、データ活用による無駄の削減や環境負荷の軽減に寄与しています。この「TOTONOID」を通じて、企業は消費社会の在り方を見直し、さらなる人々の幸福度向上を目指していくことが求められているのです。
まとめ
Pontaが導入した「TOTONOID」は、今後のマーケティング活動において新たな視点を提供するだけでなく、企業と生活者の関係性も再構築することが期待されています。人々のウェルビーイングに寄り添ったマーケティングを通じて、より豊かで安心感のある社会の構築に寄与していくでしょう。