相互関税導入の影響を受けた越境EC事業者のリアルな声

越境EC事業者の困惑と新たな戦略

トランプ大統領が発表した相互関税の導入が、越境EC事業者にとって予想外の影響を及ぼしています。株式会社ワサビが実施したアンケートによると、パートナー企業13社の多くがこの政策に対して強い懸念を抱いています。特に、価格調整や顧客への説明が必要になること、関税支払い拒否が増える可能性、そして将来のビジネス環境に対する不安が浮かび上がっています。

相互関税の実態とは？

相互関税とは、貿易相手国が特定品目に課している関税率が、自国内のそれを上回る場合に、同等の税率を適用する仕組みです。トランプ氏は、日本からアメリカへの輸出品に約24%の関税を適用すると発表。この発表を受けて行われたアンケートでは、72.7%が相互関税に反対し、賛成の声は0％という結果が示されました。

誰が関税を支払うのか？

越境ECにおける関税は、主にバイヤーが支払うものですが、今後はその負担が重くなることが考えられます。これにより、日本の商品を輸入するか、アメリカ国内で類似商品を購入するかという選択肢が多様化し、日本のEC事業者が厳しい競争環境にさらされることが予想されます。

事業者の反応と対応策

今回の調査によると、事業者は相互関税への対応策を模索しています。一部の企業は「アメリカ以外の市場にチャレンジしたい」との意向を示し、売上高を維持するための活動を続ける姿勢を持っています。他方、「現状の運営を続ける」との回答もあり、それぞれの事業者がどのように市場環境に応じた柔軟な対応を取るかが重要になります。