大正大学、情報科学部が正式に設置決定
2025年8月29日、大正大学の情報科学部設置が文部科学大臣より認可され、2026年4月に正式に開設されることが決まりました。大正大学にとって、1926年の創立以来初の理系学部となる「情報科学部」は、今後のデジタル社会の実現に向けて重要な役割を果たすことが期待されています。
情報科学部の概要
新設される情報科学部は、「グリーンデジタル情報学科」と「デジタル文化財情報学科」の2つの学科で構成されます。学部の目標は、情報科学の専門知識と実践的なスキルを養いながら、幅広い教養と高い倫理観を持つ人材を育成することです。特に、持続可能な社会の実現や文化財の保存・活用といったテーマに重点を置き、地域の課題解決に寄与できる人を育てます。
学部名・学科名
- - 学部名称:情報科学部
- - 学科名称:グリーンデジタル情報学科、デジタル文化財情報学科
- - 入学定員:120名(各学科60名)
- - 取得学位:学士(情報科学)
グリーンデジタル情報学科の特色
この学科では、自然と共生する持続可能な社会を目指すために、情報技術を駆使した学びを提供します。スマート農業や防災減災といった地域発展に貢献する技術を学び、以下のような特徴を持っています。
1.
基礎から先端技術まで
プログラミングやネットワークセキュリティ、AI、IoTの技術まで幅広く学習し、実社会での活用方法を探ります。
2.
興味に応じた専攻選択
自然共生の都市計画や防災をテーマにしたグリーンインフラ、自然資源を利用したツーリズムなど個々の興味に合わせて学べるカリキュラムが充実しています。
3.
多様なバックグラウンドを持つ教授陣
環境学や情報科学の専門家から国際政策の実務家まで、幅広い知識を学ぶことができる環境が整っています。
この学科の目指す人材像は、地域の発展に寄与するための情報技術を駆使してシステムを設計・実装できる専門家です。
デジタル文化財情報学科の特色
デジタル文化財情報学科では、文化財や自然遺産を守りながら、それをデジタル技術を用いて活用する方法を学びます。以下のようなポイントが挙げられます。
1.
多岐にわたる学びの提供
プログラミングやデータ分析など、情報学の基礎を忠実に学ぶことができ、さらにはAIを活用した文化財の保存方法についても探求します。
2.
実践的なカリキュラム
AIを使った建造物修復や文化財の3Dモデリングといった、新しい技術を駆使した授業が計画されています。
3.
最新技術の導入
TOPPANホールディングスによる協力で、キャンパス内にVRシアターを設ける予定で、仮想空間での文化財体験が可能になります。
この学科では、文化財の保護・継承・活用を通じて地域活性化に貢献できる人材の育成を目指します。
大正大学の教育理念
大正大学は、1926年に設立されて以来、多様な宗派が協力して運営されています。その根底には、「智慧と慈悲の実践」という建学の理念があり、これは単なるの学問追求のみならず、他者の幸福を願って行動することが重視されています。この理念のもとで、地域社会や文化に貢献する人材の育成が行われているのです。
大正大学の新しい情報科学部の開設は、今後のデジタル社会の進展に大きく寄与し、社会課題を解決するリーダーを育成する重要な取り組みとなることでしょう。