老後への備えを見直す!資金不安と若年層の諸問題
最近、株式会社400Fが実施した調査では、全国の『オカネコ』ユーザー434名を対象にした結果が発表されました。この調査では、約8割が老後に対する不安を感じており、その懸念がいかに広がっているかが明らかとなりました。特に、生活費や医療費に対する心配が多くの人々を悩ませています。
調査結果から見える老後に対する不安
調査によると、実に78.7%の回答者が老後資金に何らかの不安を抱いており、そのうち35.2%は「非常に不安」を感じているとのことです。このような高い不安感は、不透明な経済情勢や社会保障制度への疑念が影響していると考えられます。特に「生活費」(83.0%)と「医療費」(58.8%)が上位に挙げられ、これらの費用が老後生活における二大懸念であることが浮き彫りになっています。
高齢化が進む日本において、医療費の負担が増えていくことは避けられません。このような背景から、老後生活に対する懸念が高まっていると考えられます。また、健康問題や介護費用についても多くの人が不安を感じており、心身の健康維持に加え、それに伴う経済的負担が見えています。
老後資金準備の二極化現象
調査では、老後資金の準備状況が年代によって大きく異なることが明らかになりました。特に、30代以下では老後資金の準備が進んでおらず、準備ができていると感じる割合はわずか3.2%です。対して、60代以上の層では20.2%が「充分な準備ができている」と回答しています。このことから、若年層と高齢層との間で老後資金の準備状況に大きな差が生じていることがうかがえます。
また、何も準備をしていない層の割合は年齢を問わず存在し、30代以下では31.5%、40代では23.2%、50代は25.7%、60代以上でも22.3%と、全体にわたって一定の割合が見受けられることが、二極化の傾向を示しています。さらに、貯蓄状況を見ても、60代以上では25.4%が「5,000万円以上」と報告しており、高額な貯蓄を保有する層も増加しています。
準備方法は「預貯金」が中心
老後資金準備の方法として最も多く選ばれたのは「預貯金」で、75.1%がこれを選びました。次いで「投資信託・株式」が59.9%、「公的年金制度」が55.1%に達しており、NISAやiDeCoなどへの関心は高まっているものの、実態としては依然として預貯金が主流であることが分かります。年金制度についての不信感も根強く、特に物価上昇が続く中で、年金支給額の引き上げに対して実感が乏しいと感じる人々が多いことも浮かび上がりました。
若年層の金融リテラシーの課題
若年層の「ねんきん定期便」に対する理解度も低い状況が明らかになっています。30代以下の半数以上が「全く理解していない」または「あまり理解していない」と回答しており、この傾向は50代でも約4割に上ります。年金制度の理解不足は、老後資金の準備が後回しにされる一因とも考えられます。
まとめ
今回の調査を通じて、老後資金に対する不安が広がっている中、特に若年層の金融リテラシー向上が喫緊の課題であると認識されました。適切な情報提供や金融教育が重要です。今後は、お金の専門家によるアドバイスを通じて、個々の生活に合わせた老後資金の準備を促進する必要があります。株式会社400Fが運営する『オカネコ』は、これらのニーズに応えるため、家計診断・相談サービスを通じて、老後資金準備の重要性を伝えてまいります。