ソニー銀行のブロックチェーン実証実験
この度、ソニー銀行が独自のブロックチェーン「Sunrise」を展開し、金融機関における革新的なサービスを目指す実証実験を開始しました。この実験は、シンガポールに本拠地を置くCauchyE社との共同プロジェクトで、金融業界における新たな挑戦となります。
実証実験の目的とテーマ
今回の実証実験の大きな目的は、金融機関におけるブロックチェーンの活用に関する技術的および法的課題を洗い出し、規制遵守や利用者保護を徹底することです。具体的には、次のようなテーマで進められます。
1.
技術的および法的課題の洗出し:Sovereign Rollupの活用やForce Txを防ぐアーキテクチャの検討を行います。
2.
ステーブルコインの利活用:特化した独自チェーンの実現に向けた研究が行われます。
3.
相互運用性の確保:ソニーグループが提供するブロックチェーン「Soneium」との連携を目指します。
4.
顧客向けDeFiの提供:Sunriseの流動性活用を含め、金融機関が顧客に提供できるDeFiサービスについて検討します。
背景と市場の現状
世界中でweb3の経済圏は急速に拡大していますが、同時に利用者保護やマネー・ローンダリング対策など、さまざまな課題にも直面しています。ソニー銀行は、2025年を見据えたリスクベースのアプローチを採用し、安全で便利なブロックチェーン技術の拡大を目指しています。
さらに、昨年発表された「Sony Bank CONNECT」は、クリエイターとファンがつながる新たな経済圏を築くための取り組みとして多くのユーザーに利用されています。今回の実証実験は、Sony Bank CONNECTとの連携も視野に入れたものとされています。
CauchyEとSunriseの概要
CauchyE社は、Proof of Liquidityを中心にした独自のブロックチェーン「Sunrise」を開発しています。このブロックチェーンはDA Layer(データ可用性レイヤー)とLiquidity Hubを組み合わせ、世界で唯一のInterliquid Networksに対応したL1ブロックチェーンとして位置付けられています。
まとめ
ソニー銀行の最新の実証実験は、金融機関におけるブロックチェーンの可能性を探る重要な第一歩です。技術革新や利用者保護の観点から、今後の進展に注目が集まります。新たなサービスや利便性の向上が期待される中、今後の展開に期待が寄せられます。ソニー銀行は、金融業界におけるデジタル化を推進し、より安全で効率的なサービス向上に向けた取り組みを続けていくでしょう。