群馬県企業とヨーロッパのスタートアップが描く未来
2025年8月21日、群馬県内における企業と欧州スタートアップとの連携を推進するための「Gunma×EITグローバルアウトリーチプログラム」が発表されました。本プログラムは、株式会社ゼロワンブースターが運営コーディネーターを務め、群馬県と欧州連合(EU)の支援機関「欧州イノベーション・技術機構」(EIT)の協力を得て進められます。この取り組みは、地域企業に新たなビジネスチャンスを提供すると同時に、国際的なイノベーションエコシステムへのアクセスを拓くことを目指しています。
キックオフイベントの開催
群馬県庁の32階に位置する官民共創スペース「NETSUGEN」で開催されたキックオフイベントでは、EITによる選考を経た5社と1団体の代表者が、各自の事業内容と欧州スタートアップとの協業の可能性について発表を行いました。このイベントは、現地参加38名、オンライン参加46名を数え、合計84名が参加しました。参加者らは新規事業の創出や既存の課題解決に向けて、オープンイノベーションの意義を深く理解するための貴重な機会となりました。
トークセッションの内容
イベントでは、欧州スタートアップに関するレクチャーや、日本市場におけるスタートアップの特徴、協業先企業としての魅力を探るためのトークセッションが行われました。ガイドとして、ジェトロ・ロンドン事務所の蒲田亮平氏が登壇し、モデレーターの株式会社ゼロワンブースター取締役の川島健氏と共に、オープンイノベーションを進める上でのマインドセットや方法論を共有しました。
欧州イノベーション・技術機構(EIT)とは
EITは2008年に設立されたイノベーション促進機関で、持続可能な経済成長を目指しています。特に、さまざまなテーマの下に設けられた「ナレッジ・イノベーション・コミュニティ(KIC)」では、気候変動やエネルギー、健康、デジタル技術などの分野でスタートアップ支援や共同研究を行っています。そして、EITの支援を受けるスタートアップや大学、企業は、資金やネットワーク、技術検証の機会など、包括的なイノベーションエコシステムにアクセスすることができます。
今後の展望
現在、EITは欧州スタートアップの選定を進めており、選ばれた企業は群馬県内の企業とオンラインでの協議を開始します。11月には来日しての対面交流も予定されており、この機会を通じてさらなるビジネスの深化が期待されます。
群馬県におけるこの取り組みは、地域企業が国際的に成長するための強力な基盤を築くものです。今後の展開にぜひ注目していきたいところです。