マニュライフ生命が田辺市で始める森林保全プロジェクト
マニュライフ生命保険株式会社が、和歌山県田辺市にて森林保全と地域活性化を目指す新プロジェクトを始動しました。この取り組みは、一般社団法人more treesや株式会社中川、さらには田辺市と連携し、持続可能な未来を築くための重要なステップです。2024年11月末に締結された連携協定を受け、田辺市内の伐採跡地にて広葉樹の植樹などを行う計画が進行中です。
マニュライフ・グループは、30年以上にわたり持続可能な環境管理に取り組んできた実績を持つ自然資本投資マネージャーです。このプロジェクトを通じ、マニュライフ生命はお客さまやそのご家族に経済的な安心を提供しつつ、環境や社会に対してポジティブな影響を与えることを目指しています。この目標は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)における生態系の保護や回復に寄与するとされています。
日本全国の森林の多くは、スギやヒノキなどの市場性の高い樹木が中心に植えられており、結果として生物多様性が損なわれています。特に和歌山県内では伐採後に再植樹がされない山が多く、そのために地域の災害リスクが高まっています。この新たな連携は、こうした課題を解消するための取り組みを強化します。適切な在来種を植えることで、森林の生物多様性回復に貢献すると同時に、地域の持続可能な発展も推進されるのです。
田辺市内の「Manulife Impact Forest」では、約12ヘクタールの土地に30,000本以上の苗木が植樹される予定です。これにより、木材と林産物の生産・活用、地域資源の保全、人材育成が進み、地域の安全や災害時の支援においても重要な役割を果たすことが期待されています。
先日行われた協定締結式後には、記念植樹式も実施されました。この式にはマニュライフ生命の指導層も参加し、7種類の樹木が植えられました。具体的にはウバメガシ、シラカシ、アラカシ、コナラ、クヌギ、ケヤキ、ヤマザクラの7種です。これらは地域に自生していた樹種や、田辺市の種から育てられた苗木を基に選ばれました。式は、マニュライフ生命が設立25周年を迎える節目のイベントでもあり、参列者はそれぞれの気持ちを込めて木を植えました。
このように、マニュライフ生命とそのパートナーは、持続可能な社会に向けて協力し、共に未来を創造していくことを目指しています。また、more treesは森林保全に特化した団体としても知られ、音楽家の坂本龍一氏が創立し、建築家の隈研吾氏がその活動を牽引しています。彼らは、日本国内外で24地点において地域と協働し、様々なプロジェクトを展開しています。
田辺市は、素晴らしい自然環境を背景に、総面積の88%が森林に覆われており、木材業が盛んで、生物多様性の保全に理想的な地域です。この地域での森林保全活動を通じて、地域の経済振興や観光促進が期待されます。森と地域社会が共生する未来を実現させるため、マニュライフ生命の取り組みに注目が集まります。