AIによる銀行業務革新
2025-08-05 10:59:40

北海道銀行がAIを活用したデジタルバンキングの進化を実現

北海道銀行がAIを活用したデジタルバンキングの進化を実現



北海道銀行は、顧客利便性を向上させるために株式会社Helpfeelが提供する検索型AI-FAQシステムを導入しました。このシステムことにより、非対面での対応を強化し、問い合わせの増加を抑えることに成功しています。

導入背景



北海道銀行の「どうぎんアプリ」の利用者数は55万人を超え、アプリの機能拡充に伴い、電話による問い合わせが急増していました。特に週明けや給料日にはコールセンターへの電話が集中し、一時的に繋がらない状況が見受けられました。また、顧客自身が具体的に何を尋ねるべきか明確にできず、1件あたりの対応時間が長くなることが大きな課題となっていました。

さらに、従来のWeb上に配置されたFAQは商品やサービスごとに散らばっており、顧客が必要な情報を探す手間が大きく、「電話で聞いた方が早い」と考えてしまう状況が生じていました。

そこで、北海道銀行は顧客が迷わずに自己解決できる環境を整えるため、FAQシステムのリニューアルを決定。Helpfeelの検索型AI-FAQを導入し、運用サポートの充実を評価しました。

導入効果



Helpfeel導入後、コールセンターを中心にFAQの記事を見直し、約400件が改善されました。その結果、アプリ新規利用者が8.5万人増えても、問い合わせ数は持続的に横ばいを維持。基本的な機能に関連する電話の問い合わせは減少し、顧客の自己解決が進展しています。特に「住所変更」に関する質問は顕著に減少しました。

FAQの更新スピードも大幅に向上し、従来は約2週間かかっていた修正が、現在では即日反映が可能になりました。これにより顧客のニーズに即座に対応できる体制が整い、迅速な情報提供が実現されています。

検索ログの活用により、顧客が「残高照会」などの単語で検索していることが判明し、情報提供の内容を顧客の思考に合わせて改善するチャンスが生まれました。社内全体の改善提案も活発となり、他部門からのリクエストも増加したことが特徴です。

今後の展望



北海道銀行では、FAQを非対面店舗のナビゲーション機能と位置づけ、デジタルバンキングをさらに進化させるべく、商品情報の提供や各種手続きの導線をFAQからシームレスに結びつけることを目指しています。将来的にはAI技術を駆使して顧客体験の向上を図るだけでなく、非対面チャネルの競争力強化にも力を注ぐ方針です。

営業統括部の青木隆浩氏は、Helpfeelが「導入して終わりにならないシステム」であることを実感しており、定期的に行われる会議でのデータ分析を通じて持続的な改善を実現しています。顧客の検索意図を正確に把握することで、FAQがより多くの顧客に活用される状況を生み出しています。

この中長期的ビジョンを持って、北海道銀行は2025年に発足した「地銀AIコミュニティ」とともに、AIを活用した業務変革や地域活性化に向け、他の地方銀行と連携しながら進行中です。顧客体験の向上に向けた取り組みを強化していく中で、Helpfeelの技術は今後も重要な役割を担っていくでしょう。

北海道銀行とHelpfeelのAIによる革新が、未来の銀行業務の在り方を変える大きな一歩となることが期待されています。


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