渋谷で開催「ひきこもりVOICE STATIONフェス」が繋ぐ地域への理解と希望
2024年1月24日、渋谷ストリームホールにて「ひきこもりVOICE STATION フェス」が行われました。このイベントは、厚生労働省が進める「ひきこもりに関する地域社会に向けた広報事業」の一環としてパルシステム連合会が企画し、これまでにない大きな公の場で、ひきこもりについて考える機会を提供しました。約350人が集まり、社会には約146万人のひきこもり状態の人々がいる中、理解を深めることを目的とした多様な発信がなされました。
当事者の声を聞く貴重な機会
イベントのメインファシリテーターには、ひきこもり経験のある演出家、宮本亞門さんが参加。この催しは、彼にとっても自身の経験を共有する重要な場と位置付けられました。
ひきこもり経験のあるお笑い芸人、山田ルイ53世さんやインフルエンサーのまいきちさんも登場し、「人生ドラマグラフ」という形式で、自身の心の動きを振り返りました。また、コンテンツの一環として行われたバーチャル展示では、ひきこもりにまつわるアート作品も showcased され、参加者同士で感じたことを語り合う場となりました。
山田ルイ53世の心の葛藤
山田ルイ53世さんは、中学時代、優等生であることが重荷となり、ひきこもりを経験しました。失敗からくる恐怖が、彼の自信を奪ってしまったのです。その後、彼はSNSの普及が進む中、同世代が進む未来を見つめ直すきっかけを持ちます。「少しでも外に出てみよう」という一歩が、小さな自信を回復させるきっかけとなったと振り返ります。
SNSでの自己表現と自傷行為
まいきちさんは、若い頃からSNSを駆使して自己表現を行ってきましたが、外部からの圧力により不登校状態に陥り、その後の自分の中での葛藤が生じました。「近づくな」「存在を否定される」という辛い状況の中で、彼は自分を守るために自傷行為に走りました。しかし、ふとした瞬間に自分を大切に扱うことを決意し、再起へと繋がる強い感情を呼び起こします。
宮本亞門のメッセージ
宮本さんは、ひきこもりを単なる「負け」と捉えず、むしろ「人生の勲章」として捉えることができると強調します。「人はそれぞれの過去を抱えて生きている。だからこそ、現代社会には多様性が必要だ」と語り、自身の経験が今にどのように影響を与えているのかを伝えました。彼のメッセージは、単に「社会に適応する」だけでなく、違いを受け入れることの重要性を示しています。
ショートドラマ「こもリアル」の公開
当イベントでは、ひきこもりに関するショートドラマ「こもリアル」が上映され、各エピソードを基にした感想も共有されました。参加者たちはそれを通じて、自分自身の経験を客観的に見るきっかけとなり、忘れかけていた感情に気づくことができたとの声が多数寄せられました。
地域における「心の居場所」
最後に、全国の各地でのキャラバンを通して、地域ごとの「心の居場所」づくりの重要性が訴えられました。支え合いながら共に生きる新しい社会づくりへの道筋が示されています。各地でのワークショップや活動を通じて、参加者同士の共感や連携が形成されています。このイベントは、ひきこもりに関する理解を深め、より多くの人に寄り添うための第一歩となることでしょう。
共に支え合い、ダイバーシティを尊重する社会が求められる中、このようなイベントを通じて私たちも自身の思いを伝え、地域を支えていきたいものです。