金沢に介護支援拠点が誕生!「カイポケ」の新たな挑戦とは
介護や障害福祉事業者向けの経営支援サービス「カイポケ」を運営する株式会社エス・エム・エスは、2025年9月1日に金沢市に新たな事業所を開設することを発表しました。この新拠点の設立は、北陸エリアでのサービス提供体制の強化を目的としており、全国的な支援ネットワークの中で特に地域に密着したサービスを展開していく考えです。
介護市場の現状と課題
日本は超高齢社会の進行が著しく、2025年には約725万人の要介護認定者が、2040年には843万人に増加すると予測されております。このような状況下で、介護事業は人材の採用や定着が難しく、加えて人件費の増大も問題視されています。特に中小規模の法人が8割以上を占めているというデータからも見える通り、これらの事業者は経営において多くの課題を抱えています。書類作成や資金繰りに苦しみながらも、サービスの質を保つためには効果的な経営改善策が求められています。
カイポケ金沢事業所の特徴
カイポケは、業務効率化や財務改善に役立つサービスをワンストップで提供するクラウドサービスです。介護事業所に不可欠な保険請求機能をはじめ、業務、採用、購買、金融、バックオフィス、M&Aなどに役立つ40以上のサービスを展開しています。2025年7月1日時点で約56,900事業所を支援しており、サポート体制の充実が評価されています。
金沢事業所では、無料体験サービスや、他の介護/障害福祉ソフトを利用中の事業者へのデータ移行サポートを提供しており、スムーズな導入を促進しています。今後は開業準備中の事業者への伴走支援や専任の営業担当によるサポートも強化され、地域の事情を踏まえた手厚い対応が期待されます。
さらに、金沢の事業所は地域の看護師人材紹介サービス「ナース専科 転職」と連携しており、人材不足という課題に対しても解決策を提供します。また、地域の行政書士や税理士と協力することで、地域全体を一貫して支援する体制も整えています。
在宅医療・介護の取り組み強化
金沢での新たな拠点は、北陸三県における在宅医療・介護の体制強化に向けた重要な役割を担うことが期待されています。在宅医療の推進を図るため、医療と介護の連携を強化し、石川県においては回復期病床の増床が急務とされています。富山県では退院調整実施率の向上、福井県では「待機者ゼロ県」を目指す取り組みが進行中です。
カイポケはこれらの地域目標を達成するために、訪問支援を強化し、実際に利用する介護事業者に寄り添った支援を続けていきます。地域のニーズに応えることで、「カイポケ」が地域に密着した存在として信頼されるよう活動していく方針です。
無償セミナーの開催も
また、カイポケでは居宅介護支援事業所向けに、ケアマネジャーの生産性向上を目的とした無償のセミナーも定期的に開催しています。セミナーではICT導入や業務効率化について学べ、過去の参加者からは「自事業所の経営課題を認識できた」という声も寄せられています。セミナーを通じての情報共有とネットワーク構築を図ることで、より多くの事業者がDXやICTを活用していくことが期待されます。
このように、金沢市に新たに設立されるカイポケの事業所は、地域のニーズに寄り添った多様な支援を行うことで、介護業界全体の改善へと繋がる重要な一歩となるでしょう。