管理職になって感じる働きがいの実態調査とその分析結果
ALL DIFFERENT株式会社とラーニングイノベーション総合研究所が実施した「管理職意識調査」は、531名の管理職を対象に行われ、主に「管理職になって良かった」と感じる点に焦点を当てました。その結果、意思決定への関与や仕事の裁量の拡大が多くの管理職に評価されていることが明らかになりました。
背景
近年、経済の停滞が続く中で、管理職の負担と報酬のバランスが崩れているといった声が多く聞かれます。しかし、調査結果によると、管理職はその役割から得られるやりがいや自己成長に対してポジティブな感情を抱いていることが示されました。
調査の概要と結果
1. 管理職になってよかったと感じること
調査の結果、管理職の51.5%が「意思決定に関与できるようになった」と回答。このように、役職を得たことにより、自らの意見が反映される場面が増えたことを喜ぶ声が多数聞かれました。続いて48.2%が「仕事の裁量が増えた」、46.8%が「収入が増えた」を挙げています。
特に、経営視点が養われたり部下の成長を喜ぶようになった管理職も多く、全体の95%が「管理職になって良かった」実感しています。
2. 男女別の意識の差
男女別に見てみると、男性は「意思決定に関与する」ことが主たる喜びとされ、53.2%がこれを挙げました。一方、女性のトップは「収入が増えた」こと(55.9%)であり、意思決定に関与することは次いで44.1%に留まりました。このように、性別間での意識差がうかがえます。
3. 経験年数による違い
管理職の経験年数による調査結果も興味深いものでした。新任管理職では「収入が増えた」が最も多く、51%がこの点を挙げましたが、ベテランになるほど「意思決定への関与」がより重要視される傾向が見られました。幹部候補では60.2%がこの経験を表明しました。経験値が上がるにつれて、職務に対する満足感が変わることが明確になっています。
4. 業務内容による違い
さらに、業務内容による差も観察されました。マネジメント業務寄りの管理職が最も高い割合で「意思決定に関与できるようになった」と感じていることが確認され、裁量が増えたことが成功を高める要素として強調されました。
まとめ
今回の調査結果からは、管理職が自らの役割に対して持つ満足感が非常に高いことがわかります。特に、意思決定への関与や自己裁量の拡大は、仕事に対するやりがいを増大させる要素として機能していることが示唆されました。
男女間での意識や年次による体験の違いも注目すべきポイントであり、今後の人材育成や組織運営の方針において考慮すべき多様性が垣間見えます。
この調査を通して、企業はより良い管理職環境を整えるために、管理職自身がやりがいを感じる仕組みや支援を提供する重要性を再認識することでしょう。
ALL DIFFERENT株式会社が提供する内容は、組織開発や人材育成における新たな可能性を探求しています。