住友重機械工業とサウンドウェーブイノベーションが提携
1. 業務提携の背景
高齢化が進む社会において、認知症やアルツハイマー病は重要な課題となっています。患者や家族の生活の質(QOL)を向上させるため、革新的な治療法が求められています。今回、住友重機械工業とサウンドウェーブイノベーションは、早期アルツハイマー病患者向けの治療用医療機器「LIPUS-Brain」の製造販売に関する資本業務提携契約を結びました。
サウンドウェーブイノベーションは、低出力パルス波超音波(LIPUS)を活用した新しい治療技術の開発に取り組んでいます。この技術は、認知症や心肺疾患などの治療にも応用が期待されています。特に、LIPUS-Brainは2022年の医師主導の治験で安全性が確認され、有効性の高い結果が得られています。この成果が背景にあり、厚生労働省からは「先駆的医療機器」としての認定も受けています。
2. 提携の内容と今後の計画
この提携により、サウンドウェーブイノベーションはLIPUS-Brainの最終的な検証治験を進め、住友重機械工業は製造と販売を担います。2026年末には治験が完了する見込みで、その後スムーズに製造販売承認の手続きを行う予定です。そして、2028年の春に医療機器としての販売が開始され、全国の医療機関での治療がスタートすることを目指しています。
住友重機械工業は、「中期経営計画2026」において先端医療機器分野を重視しており、この提携はその目標に近づくための重要なステップです。技術を持つサウンドウェーブイノベーションと資源を有する住友重機械工業の連携により、より多くの患者に新しい治療法を提供することが可能となるでしょう。
3. 期待される未来のビジョン
両社はこの提携を通じて、アルツハイマー病治療における新たな選択肢を市場に提供し、患者たちの生活の質を改善することを目指しています。住友重機械工業は、「コア技術で豊かな社会を支える」企業としてのビジョンを持ち、持続的な企業価値の最大化を目指します。
サウンドウェーブイノベーションは、今後もLIPUS技術の研究開発を進め、多くの病気に対応できる治療法を広めることを目指しています。両社の提携は、アルツハイマー病や関連疾患に苦しむ多くの方々に新たな希望をもたらすことになるでしょう。
企業概要
- - サウンドウェーブイノベーション株式会社: LIPUS技術や衝撃波カテーテルシステムの研究開発を行う企業。
- - 住友重機械工業株式会社: 医療機器を含む多様な産業用機械の製造販売を手掛ける重機械メーカー。
この提携が実現することで、多くの方々が新たな治療を受けることができ、生活の質が向上することを期待しています。