フューチャーと北海道大学、AIを駆使した骨折診療システム開発で医療の革新を目指す

フューチャーと北海道大学、医療技術の進展に寄与

フューチャー株式会社が、国立大学法人北海道大学と連携し、AIを活用した「大腿骨近位部骨折の仮想手術計画（VSP）支援システム」の開発に着手しました。この取り組みは、国立研究開発法人日本医療研究開発機構（AMED）の令和7年度「医療機器等研究成果展開事業チャレンジタイプ【若手・女性研究者】」に採択されています。

大腿骨近位部骨折の現状

大腿骨近位部骨折は、高齢者が転倒することでよく発生し、それにより寝たきりの原因となるケースが多く見られます。早期手術や患者の早期離床が求められる中で、この骨折の治療には正確な骨折部の評価が不可欠です。適切な手術方法やインプラントの選択が、患者の回復するための鍵を握っています。

AIによる仮想手術計画の進展

本プロジェクトにおいて、北海道大学病院整形外科の豊富な臨床知見とフューチャーのAI技術が融合します。これにより、外科手術の精度と安全性を劇的に向上させる「大腿骨近位部骨折の仮想手術計画支援システム」を構築します。このシステムは、手術支援ロボットとの統合も視野に入れています。

自動復元プログラムとAIの活用

研究では、最適化アルゴリズムを駆使して骨片を自動的に復元するプログラムや、インプラント選定とサイズ推定を行うAIの開発が進んでいます。AIはCT画像の解析を通じて、骨折の安定性を評価し、最適なインプラント選択を支援します。これにより、経験の浅い医師や専門外の医師でも迅速に治療計画を立案できるようになることを目指しています。

期待される成果

本システムの導入により、手術時間の短縮や合併症の減少、患者の早期社会復帰が期待され、医療現場での実効性が高まることが予想されています。フューチャーと北海道大学の共同研究は、医療技術の発展を通じて、多くの高齢者の生活の質向上にも寄与することでしょう。

フューチャーの取り組み

フューチャー株式会社は、最新テクノロジーに基づき「ITコンサルティング＆サービス事業」と「ビジネスイノベーション事業」の2つの軸で事業を展開している社会デザインカンパニーです。特に、AIに特化した組織「Strategic AI Group」が、先端技術を用いた問題解決を行っています。また「Healthcare Innovation Group」では医療分野のデジタル化を推進し、業務の効率化に取り組んでいます。