岡山大学のヘリウム回収
2025-09-05 02:16:24

岡山大学がリサイクル促進に向けヘリウム回収試験開始

岡山大学、ヘリウム回収の新たな取り組みを開始



国立大学法人岡山大学が、限られた天然資源である液体ヘリウムのリサイクルを促進するための実証実験を実施しました。この取り組みは「中四国・播磨ヘリウムリサイクルネットワーク(通称:中四国・播磨HeReNet)」の一環として行われ、主に研究活動を支援することを目的としています。

ヘリウム資源の現状



液体ヘリウムは日本国内では生産されておらず、全てを輸入に依存しています。しかし、コロナ禍や国際的な混乱により、ヘリウムの価格は年々高騰し、研究機関にとっては深刻な問題となっています。特に大学や研究機関では、安定した供給が困難となり、研究活動にも影響を及ぼしています。

岡山大学の役割と実施内容



岡山大学は自身のキャンパス内にヘリウム液化装置を所有しており、この装置を活用して学内利用者に液体ヘリウムを供給しています。その際に生じるヘリウムガスを回収し、再液化するシステムを構築しています。この仕組みにより、効率的にヘリウムを使用することが可能になっています。

今回の実証実験は2025年7月10日と8月28日の2日間にわたり、岡山市北区の津島キャンパス内にある自然生命科学研究支援センター極低温室で行われました。実験には、技術職員や研究者、企業関係者などが参加し、協力して作業を進めました。

初日の実験では、ガスボンベからのガス回収を確認することに成功しました。また、2日目にはガスバッグからガスボンベにヘリウムを充填する工程を行い、こちらも無事に成功裏に終わりました。これにより、連携機関の環境を再現しつつ、今後のスケジュールに基づいた計画的な実験が進められることが示されました。

今後の展望



岡山大学は、文部科学省の支援を受けて液化装置の更新を計画しており、2026年度末を目指しています。これにより、より効率的なヘリウム利用が期待され、地域の大学や高専、企業との共同利用が進むことで、液体ヘリウムを活用した研究や開発の裾野を大きく広げることができると考えられています。

今回の取り組みは、地域中核大学としての岡山大学の役割を強調するとともに、国内の研究力向上に寄与することが期待されています。「中四国・播磨HeReNet」を通じた連携によって、液体ヘリウムを必要とする全ての研究機関が連携することで、研究活動をさらに活性化していくことが求められています。

岡山大学は、今後ともこのリサイクルネットワークを通じて更なる挑戦を続ける意向を示しており、地域や国の研究力の向上に寄与していくことを目指しています。新たな研究の可能性にご期待ください。


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