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岡山大学が新たな抗がん治療法を開発

国立大学法人岡山大学が開発した腫瘍溶解ウイルス製剤「テロメライシン」が、厚生労働省に医薬品製造販売承認申請を行った。テロメライシンは、食道がんの治療において新しい可能性を秘めている。

テロメライシンの特徴と効果

テロメライシンは、がん細胞のみに特異的に増殖し、正常細胞には影響を与えないため、安全性が高いとされている。また、放射線治療との併用効果も期待されており、放射線によるDNA修復を阻害することが確認されている。これにより、食道がん患者に対する治療効果を高めることができます。

臨床試験の経緯

テロメライシンの臨床試験は2006年に始まり、アメリカでの第一相試験によってその安全性が確認された。その後、日本でも2013年から2017年にかけて、岡山大学を中心とした臨床研究が進められた。特に、食道がんの治療が難しい患者に対して行われた併用療法では、局所的ながん消失が見られるなど良好な結果が得られている。

2020年には、全国17施設での第II相企業治験が開始され、その結果も高い有効性を示している。これにより、テロメライシンは医薬品の迅速審査制度の対象にもなりました。

オンコリス社との連携

岡山大学発のバイオベンチャーであるオンコリスバイオファーマ社が製造販売承認を申請。今後、富士フイルム富山化学株式会社との販売提携により、患者への提供が進められる予定だ。

患者に期待される影響

藤原俊義教授は、「長らくの研究が実を結び、テロメライシンの薬事承認申請ができたことをとても嬉しく思います。実臨床でも優しい治療を待つ食道がん患者さんに届くことを願っています」と述べている。この新しい治療法が実用化されることで、食道がん患者のQOL（生活の質）が大いに向上することが期待されている。

まとめ

岡山大学が開発した「テロメライシン」は、食道がん治療に新たな風をもたらす可能性を持つ。これまで治療法が限られていた患者にとって、希望の光となることが期待されており、今後の進展が待たれます。

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