ノックオンザドアとスギ薬局グループが結ぶ新たな未来
ノックオンザドア株式会社(以下、ノックオンザドア)は、このたびスギホールディングス株式会社(以下、スギ薬局グループ)に参画することを発表しました。本提携により、てんかんや認知症、ALSなどの難病・希少疾患を抱える患者やその家族に向けた支援を、一層強化することを目指します。
共創型の患者支援プラットフォーム
ノックオンザドアは2018年に設立され、患者やその家族の声を基に、実際の医療現場で使える支援ツールを開発してきました。特に、発作記録アプリ「nanacara」は多くの患者に使われており、累計のダウンロード数は3.7万件を越えています。このアプリにより、患者の自己管理をサポートし、医療従事者との連携も強化されています。
「nanacara for Doctor」といった専門家向けのサービスも展開しており、現在は約300の医療機関で導入されているのが特徴です。これらの取り組みを通じて、ノックオンザドアはてんかん患者が自分自身で健康を管理できる環境作りに努めています。
スギ薬局グループとの連携強化
スギ薬局グループは、地域におけるトータルヘルスケア戦略を掲げ、セルフケアから医療、介護までを一貫して提供するケアサイクルを構築しています。この中で、ノックオンザドアの取り組みと連携することで、てんかん患者に限定せず、幅広い難病・希少疾患の患者向けのサービスを展開していく計画です。
ノックオンザドアは、スギ薬局グループの薬局網を活用して、診療や服薬の支援も強化します。これにより、近隣の患者にも知識を広め、さらなるネットワークを育てることが期待されています。
患者中心の社会実装を加速
ノックオンザドアの理念は、「難病患者やその家族が輝くことができる社会の実現」です。この使命を果たすために、スギ薬局グループと共に新たなサービスを開発し、地域医療ネットワークの強化を図ります。特に、てんかんをモデルケースとし、今後は認知症やALSといった他の病気領域への拡大も視野に入れています。
「患者中心のケアモデル」を実現するためには、単に技術を導入するだけでなく、患者やその家族と密に連携し、実際の生活課題に寄り添った支援が求められます。この点において、スギ薬局グループとの提携は大きな意味を持つでしょう。
今後の展望
この新たな提携は、ノックオンザドアにとっての大きな転機であるといえます。代表取締役の林泰臣氏によれば、「患者・家族と共に創る」という理念を持つノックオンザドアは、今後スギ薬局グループを通じてより多くの人々に知らせていく機会が増えると考えています。これまでの取り組みが、全国規模での環境整備に生かされることになるでしょう。
未来の医療において、患者中心のアプローチが一層重要視されていく中で、ノックオンザドアとスギ薬局グループが共に創る新しい医療サービスの構築に期待が寄せられています。地域医療の現状を改めて見直し、より良いサービスを提供するための努力が今、始まっています。