阪神淡路大震災30年への思いを繋ぐ「関西民放NHK連携プロジェクト」が大賞受賞
2023年、報道活動の分野で注目を集めた「関西民放NHK連携プロジェクト」が、第62回ギャラクシー賞の大賞に選ばれました。このプロジェクトは、関西のテレビ局が共同で取り組むもので、阪神淡路大震災から30年を迎えるにあたっての意識を高め、次世代に伝えることを目的としています。これにより、災害報道の新しい形を模索する意義ある取り組みと評価されました。
プロジェクトの設立背景
関西を拠点とするテレビ局、特にテレビ大阪をはじめとする6つの民放局とNHKは、2024年に「連携プロジェクト」を正式に設立することを決定。この協力体制のもと、若手記者を中心に震災に関する勉強会を行い、世代を超えて経験を共有する場を設けてきました。こうした取り組みは、災害に対する備えや意識を高めるだけでなく、震災を経験した世代とそうでない世代のコミュニケーションをも深める目的も持っています。
「守りたい、だから伝える」キャンペーン
プロジェクトのキャッチフレーズである「守りたい、だから伝える」は、震災の記憶を風化させないための強いメッセージです。具体的には、このスローガンのもと、共同制作した告知CMを公開しており、映像を通じて多くの人々に震災の重要性を伝えています。
テレビ大阪の特集制作
テレビ大阪では、月曜日から金曜日の夕方5時に放送される「やさしいニュース」を通じて、震災関連の特集を繰り返し行っています。特に注目されるのは、震災の体験をもつ人々の声を直に届けること。例えば、震災で家の下敷きになった同級生を失った方々が自身の経験を語る特集や、震災を知らない若い世代へのインタビュー、果ては「災害とテレビ」の役割について考えるコーナーなど、多岐にわたる内容が展開されています。
YouTubeチャンネルでの公開
これらの特集は、テレビ大阪ニュースのYouTubeチャンネルにアーカイブされており、誰でも視聴することができます。特に以下のリンクを通じて視聴できる内容は、震災の記憶を新たにする貴重な証言ともなっています。
まとめ
阪神淡路大震災からの30年を迎えるにあたり、関西のメディアが一丸となって行った「関西民放NHK連携プロジェクト」は、報道の重要性と災害に対する備えを世代を超えて共有する、意義ある試みです。ギャラクシー賞の大賞受賞は、この取り組みが多くの人々にとって新たな学びや啓発となることを期待されてのことでしょう。これを機に、震災の記憶を風化させないための継続的な努力が求められます。