東南アジアのデジタルマイクロファイナンス、ビー・インフォマティカが資金調達実施
ビー・インフォマティカ株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:稲田史子)は、東南アジアの中小企業向けデジタルマイクロファイナンス事業において、プレシリーズAラウンドで総額2.14億円の資金を調達しました。この資金調達は主に第三者割当増資及びデットファイナンスを通じて実施され、エクイティ調達額は1.9億円、デット調達額は2,400万円に上ります。
調達した資金を使って、同社はマレーシア市場における与信枠の拡大、新たなAI技術の導入、ユーザー体験の向上、さらには新国への市場調査を行う計画です。マレーシア政府からデジタル貸金業ライセンスを取得し、完全デジタル運用を開始したことも、成長を後押しする要素となっています。
事業の背景とビジョン
現在、東南アジアにおける中小企業は約7割が銀行融資にアクセスできない状況にあります。このため、自己資金や家族からの援助に頼ることが一般的ですが、3年以上の黒字実績がないと銀行からの融資は難しいという厳しい現実があります。ビー・インフォマティカはこのような環境を考慮し、経営者の人柄やネットワーク、返済態度などの定性データをもとに、独自の信用スコアリングを構築し、アーリーステージでも融資が可能なサービスを提供しています。
私たちが目指すのは、すべてのスモールビジネスがファイナンスにアクセスできる世界です。これにより、ビジネス環境の改善と経済の活性化を実現したいと考えています。
成長実績と今後の展望
調達金による投資の効果が実を結び、2024年8月のシード調達以降、事業成長は顕著です。現在、2025年6月までの売上は前年同期比58.4倍の成長を見せ、4月以降は単月での黒字化も達成しました。この成長ペースを維持し、今後1年間でさらなる黒字化を目指しています。これにより、事業全体の見通しも大きく明るくなっています。
投資家からの信頼
ビー・インフォマティカの成長を支える投資家たちも、その挑戦に強い期待を寄せています。デライト・ベンチャーズの管理パートナーである渡辺大氏は、このフィンテックサービスが南東アジアのビジネスオーナーから熱い支持を集めていることを高く評価しています。また、千島土地株式会社の豊永将基氏は、長期的な成長を見越した投資を行い、オーナーとしての稲田氏のビジョンに共感したと述べています。
代表のコメント
稲田氏は、「今回の資金調達により、私たちのミッションに賛同する株主やスタッフと共に、新たな挑戦を続けていくつもりです。デジタルレンディングの業界で、すべてのスモールビジネスが手軽にファイナンスを利用できる未来を実現するため、全力を尽くしてまいります」と述べています。
ビー・インフォマティカは、これからも地域経済に貢献し、さらなる成長を遂げることを目指しています。今後の展開に大いに期待が寄せられています。