大東企業の挑戦:和食と国際化の融合
銀座地区を拠点に多彩な和食ブランドを展開している大東企業株式会社は、日本の食文化の発信を目指し、国際化に向けた取り組みを強化しています。この会社は『個室会席 北大路』や『個室和食東山』など、高品質の和食店を運営しており、2027年には創業100周年を迎えます。そんなタイミングで注目されるのが、外国人管理職を積極的に登用するという新しい潮流です。
外国人管理職の活躍
大東企業では、国内の飲食店だけでなく海外にも展開しており、その中で外国人従業員が持つ多様なバックグラウンドを評価しているのです。特に、タイやオーストラリアなど海外店舗では、外国人管理職が活躍の場を広げています。実際、現在は88名の日本人と6名の外国人管理職がともに働いており、これにより多文化共生の職場環境が実現されています。
人材育成の重要性
大東企業は、創業以来「日本の食文化を伝え、地域社会を楽しませる」というミッションを掲げています。このビジョンを実現するため、人材育成にも力を入れています。2022年に始まった「板前オープンスクール」では、職歴や年齢を問わずに学ぶ機会を提供し、次世代のグローバル人材を育成しています。外国人従業員に対しても平等にキャリアパスを用意しており、これが外国人管理職の登用につながっています。
実際の声:副料理長のストーリー
その一例として、『GINZA SUSHI BANYA KAI』の副料理長であるタン・ジン氏のストーリーが挙げられます。ミャンマー出身の彼は、日本で和食を学び、自国で日本料理店を開く夢を描いて来日しました。2011年に大東企業にアルバイトとして入社し、次第に管理職としての道を歩むことになります。
「大東企業は規模も大きく、さらなる成長のチャンスがあります。私の場合、平等に扱われ、料理人として成長できる環境が整っています」とタン氏は語ります。彼は、副料理長に就任するまでの過程で、仲間との信頼関係を築き、さらなるスキルアップを目指しています。特に、母国語を使いながらミャンマー人の部下を教育する姿勢は、国際的な職場の一つの魅力です。
多様性を受け入れる文化
大東企業は、これからも外国人スタッフの登用を進め、和食文化の魅力を国内外に発信する体制を強化していきます。「料理人として国を超える交流を図ることも大切ですし、次世代の料理人が新たな技術を学び成長できる環境を整えていきたい」とタン氏は締めくくります。
会社概要
大東企業株式会社は1927年に創業し、東京都千代田区に本社を構え、27年の歴史の中で多くの飲食店を運営し、今後もさらなる海外展開を計画しています。代表取締役社長の北尾拓也氏のもと、日本の食文化を世界へ広める活動を続けています。さらに、職場環境の充実を図り、全従業員が共に成長できる場を提供し続けることを目指しています。