サムスンとJCB、モバイル決済の新たなステージへ
2025年8月1日、サムスン電子ジャパンが株式会社ジェーシービー(JCB)との提携を発表し、Samsung WalletにJCBカードの登録が可能となることが明らかになりました。この連携は、日本国内での決済ビジネスの拡大を目指すものであり、将来的には海外市場への展開も視野に入れています。
JCBにおけるSamsung Wallet対応
提携に関して、JCB取締役の岡﨑正明氏は、「日本のキャッシュレス市場は非常に独自な需要を持っている」とし、この連携がもたらす意義を詳細に語りました。世界的に利用されているSamsung Walletを通じて、JCBのタッチ決済が行えるようになることで、ユーザーの利便性が向上することを期待しています。
一方、サムスンのチェウォンチョル副社長は、「この提携は、日本市場での競争力を高め、モバイル決済のさらなる普及に寄与したい」という意向を示しました。日本特有のニーズに応えるために、Samsung Walletは日本市場においてこれまで以上に進化することでしょう。
提携の背景と今後の展望
この提携の前提には、2023年4月にサムスンが日本市場への優先的なアプローチを表明していたことがあります。これにより、2024年から本格的な協議が始まり、JCB社との本締結が進展してきました。岡﨑氏は、「今回の連携を契機に、JCBのタッチ決済の取扱高がさらに拡大することを期待している」と述べています。
また、チェ氏はSamsung Walletの普及計画を明言し、国内外での連携を強化する方針で、新たなキャンペーンやマーケティング施策にも着手することが計画されています。特に、韓国、台湾、ベトナムなどJCBブランドの普及率が高い国をターゲットにし、各地域でのSamsung Wallet対応を進めるとのことです。
「Samsung Wallet」とは?
「Samsung Wallet」は、Samsung Galaxyユーザーに向けたデジタルウォレットです。QRコードやバーコードを使った決済はもちろん、クレジットカードもスムーズに利用できます。他のスマートフォンメーカーのサービスに先駆けて、QRコード・バーコード決済に対応しており、アプリを立ち上げることなく、簡単に支払いが可能です。
ご利用は「Galaxy Store」または「Google Play」からインストールでき、2021年以降のモデルやAndroid 14以上が必要です。無料で使用できるこのアプリは、今後ますます普及が見込まれています。
まとめ
サムスンとJCBの提携は、今後のモバイル決済市場に多大な影響を与えることになるでしょう。日本市場の特性を活かしつつ、グローバルな展開も視野に入れたこの戦略が、どのように進化していくのか注目したいところです。これからのキャッシュレス社会に向けて、サムスン電子とJCBの動きから目が離せません。