子どもの未来を守る金融教育
近年、物価の上昇が私たちの生活を脅かされています。4月からの食品値上げは4,000品目を超え、運賃や水道代、給食費なども次々と値上がり。この状況下、多くの親たちが未来についての不安を抱えています。一般社団法人 日本こどもの生き抜く力育成協会が行った調査によると、73%の保護者が「子どもの将来が不安」と回答しています。
その不安の背景には、「大人になってから学んでおけばよかった」と考える金融知識の重要性があります。現在、私たちが直面している経済状況から、親たちが子どもに金融教育を受けさせる必要性を感じているのもうなずけます。特に、物理的なお金だけでなく、デジタルで管理される「見えないお金」や投資といった新たな金融知識を教える必要が生じています。
家庭での金融教育における悩み
しかし、子育て中の保護者からは「どう教えればいいのか分からない」「教えてくれる場所が少ない」といった声も多く寄せられています。キッズ・マネー・スクールに参加した保護者からは、「子どもがおつりの概念を知らなかった」「クレジットカードを魔法のカードだと思っている」など、実際の金融教育の現状を反映した意見が聞かれます。なぜ物価が上がるのかという質問に答えられない保護者も少なくありません。
キッズ・マネー・スクールの需要拡大
そんな中、キッズ・マネー・スクールは急速に需要が高まっており、2025年には開催依頼数が昨年に比べて150%も増加しました。全国で300回以上のイベントが行われ、満席やキャンセル待ちが相次いでいます。これは、まさに金融教育の必要性と重要性を裏付けるものでしょう。
キッズ・マネー・スクールでは、金融広報中央委員会の発行する教育プログラムをもとに、年齢やテーマに応じたコンテンツを用意しています。参加する子どもたちが楽しく学べる機会を提供し、基本的な金融知識を身につけてもらいます。
プログラム内容
- - 年中~小学4年生: おみせやさんごっこ - お金の成り立ちや金銭感覚を学びます。
- - 年中~小学2年生: ワクワクおかいもの大作戦 - 物の価値や使い方を体験するプログラム。
- - 小学1~6年生: 便利なお金 - キャッシュレス決済をテーマにした学び。
- - 小学3~6年生: こども投資チャレンジ - 実際の投資の基本をゲームで理解します。
また、子どもたちがワークショップに参加している間、保護者向けのセミナーも行います。「おこづかい教育」や「子どもの将来のためのお金の管理」といった内容を伝えることで、親たちにとっても有益な場となっています。
参加した子どもたちからは「お金は大切なものだとわかった」との声が上がり、保護者からは「どう教えていいかわからなかった」という意見も寄せられています。
未来に向けての展望
日本の金融教育に対するニーズは今後も強まり、政府は2028年度末までに、金融経済教育を受けた人の割合を現状の7%から20%に増やす方針を打ち出しています。それに伴い、キッズ・マネー・スクールも様々なコンテンツの拡充と、全国的な開催の強化を進めています。
特に、オンライン開催を通じて、地域ごとの教育の格差を無くし、どの子どもも等しく質の高い金融教育を受けることができる環境を整えていきたいと考えています。
詳細な開催スケジュールは公式ウェブサイトで確認できます。これにより、子どもたちが未来に向けて賢い選択をできるよう、私たちも力を尽くしていく所存です。